レーキ

デジタル大辞泉 「レーキ」の意味・読み・例文・類語

レーキ(lake)

水溶性色素を、金属塩などの沈殿剤を加えてキレート化合物とし、不溶性にした有機顔料。印刷インク・絵の具などに用いる。レーキ顔料

レーキ(rake)

短い鉄の歯をくし状に並べて柄を付けた農具馬鍬まぐわ熊手くまでの類。

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精選版 日本国語大辞典 「レーキ」の意味・読み・例文・類語

レーキ

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] rake ) 農具の一種。短い鉄の歯をくし形に並べて柄をつけたもの。耕作後の土をならしたり、雑草・落葉などを掻き集めるのに用いる。まぐわ、くまでのたぐい。〔舶来語便覧(1912)〕
    1. [初出の実例]「庭仕事用のレーキ」(出典:がらくた博物館(1975)〈大庭みな子〉すぐりの島)

レーキ

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] lake )[ 異表記 ] レーク
  2. 水溶性の有機色素を、金属塩やタンニンなどで沈殿させたり、体質顔料に吸着させたりして不溶化してつくられた有機顔料。〔外来語辞典(1914)〕
  3. 有機顔料の総称。〔日本家庭大百科事彙(1927‐31)〕

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化学辞典 第2版 「レーキ」の解説

レーキ
レーキ
lake

有機顔料の一部属で,塩基性染料酸性染料媒染染料など水溶性染料を適当な薬剤(沈殿剤)で処理,不溶化したものをいう.これに対して,色素自体が不溶性のものを顔料色素といい,レーキとともに有機顔料の分野を二分している.レーキには,製造時に多量のアルミナ硫酸バリウム(体質顔料という)を加えて,その表面に不溶色素を沈着させたものがある.この型のものは,鮮明ではあるが着色力は小さく,また諸堅ろう度も一般に低いため,現在では品種も用途も限定されている.これに対して,体質顔料を含まないレーキは着色力が大きく,堅ろう度も比較的よいため広く使われている.沈殿剤は不溶化すべき染料のイオン性ならびに目的とするレーキの性質によって異なり,カチオン性である塩基性染料には,タンニンと酒石酸アンチモニルカリウム,リンモリブデン酸リンタングステン酸,リンタングステンモリブデン酸などが,アニオン性である酸性染料には,塩化カルシウム塩化バリウム塩化アルミニウム塩化鉛などの金属塩が用いられ,いずれも染料を不溶性の塩として沈殿させる.2,3の例を下図に示す.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レーキ」の意味・わかりやすい解説

レーキ
lake; lake colour

レーキ顔料。水溶性の染料を沈殿剤で沈殿させ,水や油などに溶けないようにした有機顔料。アリザリン系染料やアゾ系染料が多く用いられ,沈殿剤には,酸性染料の場合は塩化バリウム,硫酸アルミニウムなどを,塩基性染料にはタンニンなどを使う。無機顔料と違って,色彩が鮮明で着色力が大きく,色の種類も多い。塗料,セメントの着色,印刷インキ,絵具などに広く用いられる。元来は,ラック原料としてつくった,深紅色の絵具。

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世界大百科事典(旧版)内のレーキの言及

【園芸】より

…刃先を傷めぬように使用後は釘に掛けておくこと。(g)レーキ 幅30cm,長さ1.5m程度の鉄製の洋式熊手。清掃,地ならし,土塊砕に便利。…

※「レーキ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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