改訂新版 世界大百科事典 「ワルトブルク」の意味・わかりやすい解説
ワルトブルク
Wartburg
ドイツ中部,アイゼナハの南西の小山の上にある城。設立は,伝説では11世紀のルートウィヒ跳躍公Ludwig der Springerにさかのぼる。チューリンゲンへの最も重要な進入路の一つをおさえ,13世紀にはチューリンゲン方伯の居城となった。ワルトブルクの歌合戦の舞台。その後マイセン辺境伯ウェッティン家Wettinerの領有に移り,15~18世紀はザクセン選帝侯領に属した。1521~22年,ルターがここにかくまわれ,新約聖書を独訳した。1714年以後,ザクセン・ワイマール領。宗教改革300周年の1817年に,学生団体〈ブルシェンシャフト〉の祝祭(ワルトブルク祭Wartburgfest)が,この古城で開かれた。
執筆者:田中 真造
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報