ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ワルド」の意味・わかりやすい解説
ワルド
Waldo, Peter
[没]1218頃
ワルド派を開いた宗教家。 Valdo,Valdés,Waldusなどとも書く。フランス名はバルド Pierre Valdo。リヨンの富裕な商人であったが家を捨て,1170~76年頃プロバンス語訳の福音書を手に説教を始め,キリストの生に範を求めて信徒に自発的な清貧を説いた。リヨン大司教より説教を禁じられたため,79年第3ラテラノ公会議に出席して認可を求めた。教皇は清貧の誓いをたたえたが,説教は禁じた。やがて説教を再開したためリヨン大司教より破門され,84年のベロナ教会会議における破門に続いてリヨンから追放された。その生涯は多くが謎である (Peterという名も 14世紀後半に初めて言及されている) 。
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