一儀(読み)いちぎ

精選版 日本国語大辞典 「一儀」の意味・読み・例文・類語

いち‐ぎ【一儀】

〘名〙
一つ事柄一件。話題とする事柄をさしていう。あの事。
高野山文書‐(文祿元年)(1592)七月二三日・島田大蔵清堅・明知坊宗照連署状「仍木上様と御衆徒中、御一儀に付て、帥法へ御懇書」
※人情本・貞操婦女八賢誌(1834‐48頃)五「妹に愛溺(あま)き此姉が、願ひは只此一義(イチギ)のみ」 〔淮南子‐斉俗訓〕
② いささかの気持寸志
※上杉家文書‐(永正一七年)(1520)二月二三日・毛利広春書状「抑太刀一腰令進候、誠表一儀計候」
③ 特に男女、または男色の交接のことをさしていう。
仮名草子犬枕(1606頃)「嫌なる物、〈略〉いちぎ
咄本・昨日は今日の物語(1614‐24頃)上「一ぎをするたびたびに女房にいふやうは」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「一儀」の意味・読み・例文・類語

いち‐ぎ【一儀】

一つの事柄。一件。
「このかおなめの―が済むと」〈二葉亭平凡
性交房事をさす婉曲えんきょくな言い方。「一儀に及ぶ」
[類語](2性行為性交交合情交セックスファックエッチ交接交尾房事同衾共寝夜伽性交渉性生活夫婦生活合歓関係寝る抱く枕を交わす夜の営み

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android