交通博物館(読み)こうつうはくぶつかん

精選版 日本国語大辞典 「交通博物館」の意味・読み・例文・類語

こうつう‐はくぶつかん カウツウハクブツクヮン【交通博物館】

東京都千代田区神田須田町にある交通関係の博物館。大正一〇年(一九二一)東京駅北口に設置された鉄道博物館に始まる。昭和二一年(一九四六)改組して交通文化博物館として再興、同二三年に現名に改称鉄道道路海運航空などの交通機関関係の資料収集所蔵公開している。

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デジタル大辞泉 「交通博物館」の意味・読み・例文・類語

こうつう‐はくぶつかん〔カウツウハクブツクワン〕【交通博物館】

東京都千代田区神田須田町にあった、交通関係の博物館。鉄道・道路・海運・航空などの参考品を公開していた。大正10年(1921)公開の鉄道博物館前身で、昭和23年(1948)改組改称。収蔵品が増え、手狭になったことから平成18年(2006)5月閉館。平成19年(2007)10月、展示品などが継承され、さいたま市に鉄道博物館が開館した。

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改訂新版 世界大百科事典 「交通博物館」の意味・わかりやすい解説

交通博物館 (こうつうはくぶつかん)

空・陸・海の交通に関する博物館で,航空博物館,海事・船舶博物館,鉄道・電車・ケーブルカー博物館等が含まれる。日本には,総合的なものとしては〈交通博物館〉〈交通科学館〉〈梅小路蒸気機関車館〉(京都)が知られており,また,札幌小樽,横浜,大阪などに鉄道あるいは電車に関する博物館がある。船に関しては,〈船の科学館〉(東京),東京商船大学資料館(現,東京海洋大学工学部付属百周年記念資料館),神戸商船大学資料館(現,神戸大学海事博物館)などがある。なお,今のところ本格的な航空博物館はない。日本の交通関係の博物館を代表する〈交通博物館〉は1912年鉄道院内に鉄道博物館掛を置いたのに始まり,21年東京駅北口の高架線下に〈鉄道博物館〉として発足した。38年国電御茶ノ水~神田間に新築された建物に移り,48年交通博物館(東京都千代田区神田須田町)と改称し,鉄道だけでなく,自動車,船舶,航空機をも含む総合交通博物館として発足した。62年,大阪環状線開通を記念し開館した〈交通科学館〉(大阪市港区。90年交通博物館と改称)と姉妹館として運営された。2006年5月に閉館。07年10月さいたま市大宮区に〈鉄道博物館〉として開館された。
科学博物館
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百科事典マイペディア 「交通博物館」の意味・わかりやすい解説

交通博物館【こうつうはくぶつかん】

交通文化の研究と知識普及のための博物館。1921年鉄道省が,東京駅北口高架下に鉄道博物館として開設,1938年東京都千代田区神田須田町に移転,1946年日本交通公社(JTB)に経営委託。1948年交通博物館と改称し,1971年からは交通文化振興財団に運営が移り,同法人が東日本旅客鉄道から委託を受け運営。鉄道を中心に自動車,船,航空機などの資料を収集保存,模型などとともに一般に展示。弁慶号1号機関車などの鉄道記念物も保存・展示されていたが,2006年5月14日に閉館。収蔵品は2007年11月に開館した鉄道博物館(さいたま市大宮区)に移転された。大阪市に姉妹館交通科学博物館がある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「交通博物館」の意味・わかりやすい解説

交通博物館
こうつうはくぶつかん

鉄道,自動車,船舶,航空機など交通機関の発達と歴史を実物,模型,写真,文献などの資料で示し,交通知識の普及と研究を目的とした博物館。東京都千代田区神田須田町にあったが,2006年5月14日に閉館した。1921年,鉄道開通 50周年記念事業の一つとして東京駅北口高架下に初めて鉄道博物館が開館し,1936年神田須田町に移転,幾多の変遷を経,交通博物館との名称になった。1971年から財団法人交通文化振興財団が経営を担当。1階を各時代の鉄道資料にあて,マレー式複式蒸気機関車の実物をはじめ,マシュー・カルブレース・ペリーが献上した蒸気車模型の複製,外国鉄道模型やモノレールなどを展示。2階は船舶と自動車で,未開地のカヌー,千石船水中翼船などの模型,自動車の変遷を示す模型と実例を置き,3階は航空の歴史と未来交通,昔の旅を示す各種の歴史資料が陳列された。収蔵資料総数約 20万余,常時約 2000点を展示していた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「交通博物館」の意味・わかりやすい解説

交通博物館
こうつうはくぶつかん

東京都千代田区神田須田町にあった交通専門の総合博物館。2006年(平成18)5月に閉館。JR東日本(東日本旅客鉄道)の創立20周年記念にあわせ、2007年10月に埼玉県さいたま市に後継施設「鉄道博物館」が開館した。

[高嶋修一 2018年3月19日]


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