三上参次(読み)ミカミサンジ

デジタル大辞泉 「三上参次」の意味・読み・例文・類語

みかみ‐さんじ【三上参次】

[1865~1939]歴史学者。兵庫の生まれ。東大教授、史料編纂掛主任として「大日本史料」「大日本古文書」の刊行従事。「明治天皇御紀」の編修主宰。著「江戸時代史」など。

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精選版 日本国語大辞典 「三上参次」の意味・読み・例文・類語

みかみ‐さんじ【三上参次】

  1. 国史学者。姫路出身。帝国大学卒。明治三八年(一九〇五)、史料編纂官となり、「大日本史料」「大日本古文書」の編纂出版、「明治天皇紀」の編纂にも当たる。著に「江戸時代史」「尊皇論発達史」など。慶応元~昭和一四年(一八六五‐一九三九

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20世紀日本人名事典 「三上参次」の解説

三上 参次
ミカミ サンジ

明治〜昭和期の日本史学者 東京帝国大学名誉教授;貴院議員(勅選)。



生年
慶応1年9月28日(1865年)

没年
昭和14(1939)年6月7日

出生地
播磨国神東郡御立村(現・兵庫県姫路市)

旧姓(旧名)
幸田

学歴〔年〕
帝国大学文科大学(現・東大文学部)和文学科〔明治22年〕卒

学位〔年〕
文学博士〔明治33年〕

経歴
明治24年帝大文科大学嘱託、25年東京女高師嘱託兼任、26年帝大助教授を経て、32年東京帝大教授、大正10年文学部長を務め、15年退官、名誉教授。その間、史料編纂掛主任編纂官として8年まで「大日本史料」編纂に従事。15年帝室制度史編纂主任となり「明治天皇御記」を完成。また維新史料編纂会、国宝保存会、神社奉祀調査委員会各委員、史蹟名勝天然記念物保存委員会長などを務めた。明治41年帝国学士院会員。昭和7年勅選貴院議員。著書に「日本文学史」「白河楽翁公と徳川時代」「社寺領性質の研究」「尊皇論発達史」「江戸時代史」「にほんれきし」などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「三上参次」の意味・わかりやすい解説

三上参次
みかみさんじ
(1865―1939)

明治~昭和前期の歴史学者。慶応(けいおう)元年9月28日、播磨(はりま)国に幸田貞助の三男に生まれ、のち姫路藩士三上勝明の養子となる。1889年(明治22)帝国大学文科大学和文学科を卒業、大学院で国史を研究、90年に編年史編纂掛(へんさんがかり)編纂助手を嘱託され、『白河楽翁公と徳川時代』を刊行、また『社寺領性質の研究』(共著)をまとめる。史料編纂事業に尽力するとともに、92年に文科大学助教授、99年に教授・文学博士となる。『大日本史料』の刊行に努力し、1926年(大正15)定年退官。『明治天皇御紀』の編修を主宰し、32年に貴族院議員となる。昭和14年6月7日死去。遺著に『江戸時代史』上下(1943、44)がある。

[松島榮一]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「三上参次」の意味・わかりやすい解説

三上参次
みかみさんじ

[生]慶応1(1865).9.20. 姫路
[没]1939.6.7. 東京
史学者。東京大学卒業。 1899年東京大学教授,史料編纂官を兼任。 1926年臨時帝室編修官長となり,『明治天皇御紀』を完成。 32年貴族院議員。『大日本史料』『大日本古文書』の編纂や『白河楽翁公と徳川時代』 (1891) ,『江戸時代史』 (1944) などの著書があり,官学派史学の大御所的存在であった。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「三上参次」の解説

三上参次 みかみ-さんじ

1865-1939 明治-昭和時代前期の日本史学者。
慶応元年9月28日生まれ。明治32年東京帝大教授,38年史料編纂掛(へんさんがかり)主任。のち「明治天皇御紀」の編修長,史学会理事長などをつとめた。貴族院議員。主著に没後刊行の「江戸時代史」。昭和14年6月7日死去。75歳。播磨(はりま)(兵庫県)出身。帝国大学卒。旧姓は幸田。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「三上参次」の解説

三上参次
みかみさんじ

1865.9.28~1939.6.7

明治~昭和前期の日本史学者。播磨国生れ。東大卒。大学院で国史を研究し,1899年(明治32)東京帝国大学教授。国史科独立の功労者で,史料編纂掛の事務主任として編纂事業の基礎を築いた。退官後は臨時帝室編修官長として「明治天皇御紀」を完成。貴族院議員も勤めた。著書「白河楽翁と徳川時代」「江戸時代史」。

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367日誕生日大事典 「三上参次」の解説

三上 参次 (みかみ さんじ)

生年月日:1865年9月28日
明治時代-昭和時代の歴史学者。東京帝国大学教授
1939年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の三上参次の言及

【日本文学】より

…【加藤 周一】
【研究史――近代以降】
 明治初期の日本文学研究は,近世国学の継承・踏襲にとどまるものであった(近世までの研究については〈国学〉〈歌論〉などの項を参照)。1890年,北村透谷により,〈文学史の第一着は出たり〉と評された関根正直《小説史稿》,および三上参次・高津鍬三郎《日本文学史》という新動向をみるものの,〈国学〉が近代科学として再編成されるのは,明治30年代の芳賀(はが)矢一においてである。芳賀は1899年《国文学史十講》で以後の文学史叙述の一範型を示し,翌年からのドイツ留学の成果を〈日本文献学〉の名で体系化した。…

※「三上参次」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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