三笠石(読み)みかさせき(その他表記)mikasaite

最新 地学事典 「三笠石」の解説

みかさせき
三笠石

mikasaite

化学組成鉱物三方晶系,空間群,格子定数a0.814nm, c2.199,単位格子中6分子含む。微細板状結晶の球状集合体。土状光沢。劈開不明。硬度2。計算密度3.06ɡ・cm3。白〜明褐色,条痕白色。一軸性正,屈折率ε1.578, ω1.504。ミロセビッチ石のFe3+置換体で,北海道三笠市幾春別の発火した石炭層から高温ガスが吹き出した地表部分に産出。三浦裕行ほかによって,産地にちなんで命名(IMA1992-015)。参考文献H.Miura et al.(1994) Min. Mag., Vol.58: 649

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関連語 参照 項目 松原

日本大百科全書(ニッポニカ) 「三笠石」の意味・わかりやすい解説

三笠石
みかさいし
mikasaite

無水硫酸第二鉄の鉱物。1994年(平成6)三浦裕行(ひろゆき)(1950― )らによって報告された新鉱物。北海道三笠市幾峻別(いくしゅんべつ)炭坑において、石炭の自然燃焼に由来するとされる活動中の高温熱気孔周辺で、熱気(300℃以上)の通路となる割れ目の中に生成された。アルミニウム置換体のミロセビッチ石millosevichite(化学式Al2[SO4]3)とともに吸湿性が強く、通常の地表条件では含水相となる。ミロセビッチ石は1913年イタリアのリパリ諸島ブルカノ火山の昇華物として記載された種であるが、1976年ウクライナから石炭層に伴われた産出が報告され、この研究で結晶系三方晶系と決定され、三笠石の研究の参考情報となった。自形はなく、へこんだ微細結晶の球状集合をなす。両者は連続固溶体を形成し、原記載の三笠石は3価の鉄(Fe3+)とアルミニウム(Al)が比率3.6:1程度で含まれる。命名は原産地による。

加藤 昭 2018年10月19日]


三笠石(データノート)
みかさいしでーたのーと

三笠石
 英名    mikasaite
 化学式   Fe3+2[SO43
 少量成分  Al,Mn3+
 結晶系   三方
 硬度    低。吸湿性のため正確な測定
       困難。ミロセビッチ石は1.5
 比重    3.05
 色     白~淡褐
 光沢    ガラス
 条痕    白~淡褐
 劈開    未記載。恐らく無
       (「劈開」の項目を参照)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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