宮崎県南西部、都城盆地(みやこのじょうぼんち)東部にある町。北諸県郡(きたもろかたぐん)に属する。1948年(昭和23)町制施行。古代駅家の水俣(みまた)駅の所在地とされ、荘園(しょうえん)は島津荘三俣院(しまづのしょうみまたのいん)があった。東部は日南(にちなん)山地、山麓(さんろく)のシラス台地を経て西部は沖水(おきみず)川扇状地が広がる。JR日豊(にっぽう)本線、国道222号、269号が通る。近世は大部分が島津領で、一部が都城島津領であった。農業が主体であったが、近年では都城市の近郊の町として発展しつつある。沖水川上流は長田峡(ながたきょう)である。面積110.02平方キロメートル、人口2万5591(2020)。
[横山淳一]
『『三股町史』(1961・三股町)』
宮崎県南部,北諸県(きたもろかた)郡の町。人口2万4800(2010)。都城盆地東部に位置し,都城市,日南市に接する。東端に鰐塚山(1119m)があり,ここから発する大淀川の支流沖水川が中央部を西流し,扇状地を形成している。中世には水俣(みまた)院と称し,島津荘のうちに含まれた。その後,一時伊東氏の支配下に置かれ,近世には薩摩藩領に属した。JR日豊本線,国道269号線が通じる。米作と畜産を主体に農業が営まれ,茶やワサビの栽培も盛んである。近年,企業誘致により工場が進出して第2次・第3次産業が発達し,人口も増加している。わにつか県立自然公園に属する沖水川上流の長田峡,ツツジの名所で知られる椎八重公園,眼鏡橋のある矢ヶ淵公園などがある。
執筆者:萩原 毅
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