日本大百科全書(ニッポニカ) 「アンセルメ」の意味・わかりやすい解説
アンセルメ
あんせるめ
Ernest Ansermet
(1883―1969)
スイスの指揮者。初め数学者を志したが指揮に転じ、1915~1930年ディアギレフ・バレエ団の指揮者。1918年にスイス・ロマンド管弦楽団を創立、1967年までその指揮者を務め、このオーケストラを世界的な地位に引き上げた。1964年(昭和39)N響に客演、1968年スイス・ロマンド管弦楽団の初来日に同行している。アンセルメは20世紀の作品に大きな関心をもち、多くの作品を初演、その普及に大きな役割を果たし、「バレエ音楽の神様」ともよばれた。オネゲル、ストラビンスキー、ラベル、デ・ファリャなどが作品をアンセルメに捧(ささ)げている。
[岩井宏之]