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三足烏 さんぞくうSan-zu-wu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

三足烏
さんぞくう
San-zu-wu

中国の神話で,太陽のなかに住むという3本足のからす金烏,そん烏ともいう。初めは2本足のからすであったが,漢代中期以後になって,三足烏の神話が登場する。 1972年に発掘された馬王堆のたい侯夫人墳墓 (前漢初) に副葬されていた幡の絹絵にみえる金烏は,まだ2本足であった。

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百科事典マイペディアの解説

三足烏【さんそくう】

中国古代神話で,太陽の中にすむという3本足のカラス。《史記》や《淮南子(えなんじ)》には,10個の太陽を毎日一つずつ背にのせて空を渡るとあるほか,西王母の使いともされる。

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世界大百科事典 第2版の解説

さんそくう【三足烏 sān zú wū】

中国の神話伝承にあらわれる3本足のからす。太陽の中に烏がいるという伝承は,馬王堆漢墓出土の帛画(はくが)にも見えるように前漢前期にまでさかのぼるものである。ただこの帛画の烏は3足ではない。また司馬相如〈大人の賦〉には,西王母の使者として三足烏が見える。両者が結びついた,太陽の中に三足烏がいるとする説は,緯書にいくつか見え,漢墓の壁画として画像石にも盛んに描かれている。三は陽の数であるから,陽の精である太陽の中に三足烏がいるのだと説明されるのである。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

三足烏
さんそくう

中国の古代神話に登場する三本足のカラス。古代の中国では、太陽はカラスの姿をしていると考えられていた。またカラスは太陽そのものではなく、太陽を乗せて天空をかける鳥であるともいわれる。太陽の御者である羲和(ぎわ)は、夜が明けて太陽を東から西へ運ぶとき、三足烏がしばしば地上の仙草を食べようとして出奔し、職務を放棄してしまうため、三足烏の両目を手で覆って御するという。三足烏は西王母(せいおうぼ)に食事を運ぶ役割を負った動物であるともされ、漢代の画像石には西王母の傍らにはべる姿がしばしば描かれている。[桐本東太]

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世界大百科事典内の三足烏の言及

【カラス(烏∥鴉)】より

…なお,カラスは黒い羽毛が印象的で注目されたので,そこつ者のフクロウのために羽毛を真っ黒に染められてしまったという〈梟の紺屋〉の昔話が語られている。【佐々木 清光】
[中国]
 神話では,カラスは太陽にすむ火の精,3本足の鳥(三足烏)とされた。しかし1972年,長沙馬王堆(まおうたい)漢墓から発掘された帛画(はくが)では2本足であり,3本足とするのは,陰陽五行説の流行した後に,2が偶数で陰の数であることから,陽の奇数である3をもって表すようになったものと思われる。…

※「三足烏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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