上富良野(読み)かみふらの

日本大百科全書(ニッポニカ) 「上富良野」の意味・わかりやすい解説

上富良野(町)
かみふらの

北海道中央部、上川(かみかわ)総合振興局管内の町。1951年(昭和26)町制施行。JR富良野線、国道237号が通じる。町域東縁には十勝(とかち)岳、富良野岳などの火山が連なって大雪山国立公園の一部をなし、十勝岳温泉(国民保養温泉地)、吹上温泉(ふきあげおんせん)がある。山腹国有林裾野(すその)は自衛隊演習場が広がり、西部の富良野盆地水田地帯で、西部の台地畑地をなしている。主産業は農業で、主要農産物にビール原料のホップや、ラベンダージャガイモニンジンカボチャダイコン、メロンなどがある。従来、香料作物として栽培されてきたラベンダーは、切り花、鉢植えなど鑑賞用のほか、ドライフラワーポプリなどに加工され観光みやげとしても人気が高い。面積237.10平方キロメートル、人口1万0348(2020)。

岡本次郎


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改訂新版 世界大百科事典 「上富良野」の意味・わかりやすい解説

上富良野[町] (かみふらの)

北海道中央部,上川支庁空知郡の町。人口1万1545(2010)。富良野盆地北部の水田地帯を中心に,町域の東縁には十勝岳,富良野岳などの諸火山が連なって大雪山国立公園の一部となり,十勝岳温泉,吹上温泉があって,登山や山岳スキーの基地となっている。山腹は国有林,広大なすそ野は自衛隊演習地で,上富良野市街の南には駐屯地がある。町域西部は幌内山地の山麓に続く溶結凝灰岩の丘陵地で耕地がよく開け,麦,豆類,ジャガイモ,アスパラガスが主要畑作物である。特産物にホップとラベンダーがあり,ラベンダーの生産は全国でも珍しく,7月には香り豊かな農園を訪れる観光客が増えている。JR富良野線が通る。
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百科事典マイペディア 「上富良野」の意味・わかりやすい解説

上富良野[町]【かみふらの】

北海道中央部,空知(そらち)郡の町。富良野盆地の北部を占め,富良野線が通じる。東部に大雪山国立公園十勝岳,富良野岳がそびえ,西に広い裾野が開ける。畑地が広く,豆類,ジャガイモ,アスパラガスを作り,酪農も行われ,盆地底は水田となる。十勝岳温泉,吹上温泉がある。237.10km2。1万1545人(2010)。

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