明治初年の公議機関。1868年(明治元)閏4月,政体書にもとづき上局と下局からなる議政官が設置され,立法をつかさどることになった。下局は上局の命をうけ,租税,駅逓,貨幣鋳造,条約の締結,宣戦と講和,藩と藩との争訟などを審議するものとされた。議長は弁事が兼任し,議員には諸府県・諸藩から選ばれた貢士(こうし)(のち公務人,ついで公議人と改称)があてられた。しかし十分に機能を発揮しないまま,69年3月に公議所にかわった。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
明治初年の立法機関。議政官内に設けられた。
[編集部]
出典 旺文社日本史事典 三訂版旺文社日本史事典 三訂版について 情報
…貢士はいわば藩の代表として議事に参加するわけであるが,才能によっては徴士に昇格することもあった。同年閏4月21日政体書が発布され,議政官が設けられ,上局・下局が設けられると参与でもあった徴士は議定とともに上局を構成し,下局は議長2名のほか貢士を議員として構成された。下局は上局の命を受け租税,駅逓,造幣,度量衡,条約,通商,拓彊,宣戦講和,警察,軍事,各藩間の訴訟を扱ったが,立法機関としての独自性は弱かった。…
※「下局」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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