並び(読み)ナラビ

デジタル大辞泉 「並び」の意味・読み・例文・類語

ならび【並び/双び】

並ぶこと。並んだようす。並んでいるもの。列。「歯の―が悪い」「このビルの―にある書店
たぐい。比類。「天下に―もない武芸達人
[類語]行列整列配列羅列縦列並列直列堵列とれつ隊列隊伍一列分列列立列する連なる並ぶ立ち並ぶ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「並び」の意味・読み・例文・類語

ならび【並・双】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「ならぶ(並)」の連用形の名詞化 )
  2. ならぶこと。並んでいる様子。並んでいるもの。列。
    1. [初出の実例]「若し当(そ)の里坊に人無くば、比(ナラヒ)の里坊に簡び用ゐること聴(ゆる)す」(出典:日本書紀(720)大化二年正月(寛文版訓))
    2. 「鹿島・行方そのならびのひとびとにも、このこころをよくよくおほせらるべし」(出典:親鸞聖人消息(13C中)一)
  3. くらべるべきもの。たぐい。同類。同等。→ならびない
    1. [初出の実例]「其の形端政にして奇異にして双(ナラヒ)少し」(出典:東大寺本大般涅槃経平安後期点(1050頃)一二)
  4. 遊里などで、味方する人やはかり事などに加担している人をいう。
    1. [初出の実例]「謀をめぐらし遣手をだきこみてならびとなる事すくなからず」(出典:評判記・色道大鏡(1678)四)
  5. 女の情人。いろ。
    1. [初出の実例]「女色の事を〈略〉奥州にては、ならびといふ」(出典:物類称呼(1775)五)
  6. 歌舞伎などで、幕開きの時に、舞台にならんでいる役の者。並び大名など。〔戯場訓蒙図彙(1803)〕
  7. おかず。菜(さい)。人形浄瑠璃社会でいう語。〔洒落本・虚実柳巷方言(1794)〕

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世界大百科事典(旧版)内の並びの言及

【歌舞伎】より

… ツナギ場面転換の間を,幕を閉めて囃子または柝(き)を二つ続けざまに打つことによってつなぐこと。 出囃子(でばやし)所作事の地方(じかた)(長唄連中と鳴物社中)が舞台の雛段に居並び,客席に姿を見せて演奏する形式。また,その囃子。…

※「並び」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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