扇の一種で末広(すえひろ),浮折(うけおり)などとも称する。啓は開くの意で,たたんでも頭部が半開きになっている形状からの名称。親骨に彫を加えないのを特色とし,本来は僧などが用いた。能楽ではシテ,ワキ,ツレ役などに多用され,黒骨のものは女,童(わらわ),武将,鬼などの役が,白骨のものは翁,尉(じよう),神,山伏などの役が使用する。色や絵柄は用途や流儀により異なるが,翁扇,尉扇,神扇,修羅(しゆら)扇,鬘(かつら)扇,狂女扇,天女扇,男扇,山伏扇,雲月(うんげつ)扇,善知鳥(うとう)扇,鬼扇,融(とおる)扇,童扇,乱(みだれ)扇などの区別がある。なお,ツマに近い雲形の部分が紅のものを爪紅,紺のものを爪紺と称する。爪紅は華やかな役柄,爪紺は老人などの役に使用される。
→扇
執筆者:山路 興造
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新