中衛府(読み)ちゅうえふ

世界大百科事典 第2版の解説

ちゅうえふ【中衛府】

日本古代,天皇側近の警固にあたった官の一つ。元明天皇の707年(慶雲4)に置かれた授刀舎人(じゆとうとねり)寮が前身で,聖武天皇の728年(神亀5)中衛府となり,大将・少将・将監・将曹等の官人が置かれ,中衛300人(のち400人)が所属した。中衛は地方豪族・下級官人層出身の舎人(とねり)であった。聖武天皇と藤原氏とが自己の政治的地位を保持する目的で設置した可能性がつよく,また農民層である衛士(えじ)を武力の主体とした令制五衛府の弱体化に対処する意味もあったと考えられる。

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大辞林 第三版の解説

ちゅうえふ【中衛府】

奈良時代の令外の官の一。天皇の警衛に当たる。728年設置。807年右近衛府と改称。

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世界大百科事典内の中衛府の言及

【衛府】より

…ほかに行幸時の警固,京中夜間の巡邏,犯罪人の追捕等が衛府の職務とされた。奈良時代を通じて中衛府授刀衛外衛府などが新設され,765年(天平神護1)には授刀衛が近衛府と改称,従来の五衛府の上に近・中・外の3衛が置かれ,八衛府となった。これら3衛は,皇位継承をめぐる政界内部の抗争に対応して生まれたが,その兵力は地方豪族,下級官人層を基盤とする舎人であり,農民出身の衛士の逃亡・無力化に対応する意味をもになっていた。…

※「中衛府」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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