改訂新版 世界大百科事典 「主軸変換」の意味・わかりやすい解説
主軸変換 (しゅじくへんかん)
transformation of principal axis
ax2+bxy+cy2+dx+ey+f=0 (b2-4ac≠0)
で与えられる二次曲線αを考えよう。αは点((2cd-be)/(b2-4ac),(-bd+2ae)/(b2-4ac))に関して対称で,原点をこの点に移すと,αは,
ax2+bxy+cy2+f′=0
で与えられる。αが直線lに関して対称であるとき,lをαの主軸という。αには互いに直交する二つの主軸が存在し,それらを直交軸に選ぶことによってαは,
a′x2+c′y2+f″=0
と簡単な形で与えられる。このように変形することを主軸変換するという。
例えばx2+4xy+y2-1=0で与えられる二次曲線は,直線y=x,y=-xについて対称で,これを直交軸にとると,すなわち,
と変換すれば-x′2+3y′2-1=0となる。このような変換は一般に次の式で与えられる二次超曲面の場合にも考えられる。
執筆者:斎藤 裕
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報