久布白落実(読み)くぶしろおちみ

百科事典マイペディアの解説

久布白落実【くぶしろおちみ】

婦人運動家。熊本県生れ。旧姓大久保。徳富蘇峰・蘆花の姪。1903年女子学院卒。1910年牧師久布白直勝と結婚。大伯母で日本キリスト教婦人矯風会会頭矢島楫子(かじこ)の強い感化を受け,1916年同会総幹事に就任,大阪飛田(とびた)遊郭新設反対などの廃娼運動に取り組む。さらに1924年市川房枝らとともに婦人参政権獲得期成同盟会を結成,総務理事として活動。第2次大戦後は売春禁止法制定促進委員会の委員長となり,法制定に尽力した。→売春防止法

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

久布白落実 くぶしろ-おちみ

1882-1972 大正-昭和時代の女性運動家。
明治15年12月16日生まれ。大叔母(おば)矢島楫子(かじこ)の感化をうける。アメリカで牧師久布白直勝(なおかつ)と結婚。大正2年帰国後,廃娼(はいしょう)と婦人参政権の獲得に尽力。戦後売春防止法の成立につとめた。昭和47年10月23日死去。89歳。熊本県出身。女子学院卒。旧姓は大久保。著作に「廃娼ひとすじ」。

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世界大百科事典 第2版の解説

くぶしろおちみ【久布白落実】

1882‐1972(明治15‐昭和47)
婦人運動家。熊本県生れ。旧姓大久保。女子学院卒業後渡米し,日本人売春婦の実態調査に立ち会う。アメリカで神学生久布白直勝と結婚。帰国後の1916年日本基督教婦人矯風会総幹事に就任し,飛田遊廓新設反対など廃娼運動をすすめた。また,婦人参政権獲得期成同盟会の主力になるなど政治運動にも行動の幅を広げた。第2次大戦後も売春問題,混血児問題に尽力し,62年矯風会会頭。矢島楫子(かじこ)は大叔母,徳富蘇峰・蘆花兄弟は叔父にあたる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

久布白落実
くぶしろおちみ
(1882―1972)

キリスト教社会運動家。熊本県生まれ。父大久保真次郎(1855―1914)は牧師、母音羽(おとわ)は徳富蘇峰(とくとみそほう)の姉でクリスチャン。女子学院卒業後渡米、太平洋神学校に学ぶ。1910年(明治43)オークランドで牧師久布白直勝(なおかつ)(1879―1920)と結婚。滞米中、日本人女性の売春宿調査に従事する。大叔母で矯風会(きょうふうかい)会頭の矢島楫子(やじまかじこ)に同行し、ボストンの第7回矯風会世界大会に出席。帰国後、矯風会の中心にあって、廃娼(はいしょう)運動資金獲得のための募金活動「五銭袋運動」を発案実行し、さらに婦人参政権獲得運動にも参加した。第二次世界大戦後は混血児問題や売春防止法成立に力を注ぐほか、平和運動にも活躍した。[北河賢三]
『自伝『廃娼ひとすじ』(1973・中央公論社/中公文庫)』

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