所得税を前年分の実績に基づいて推定し,その推定した税額をあらかじめ分割納付する制度(所得税法104条以下)。所得税は1年を課税期間としているので,12月31日を経過しなければ納付すべき税額も決定しない。しかし1年分の税額を一度に全額納付するのでは,国の収入が安定せず,また国民も一度に多額の支出を強いられることになる。そこで国の収入の安定化と納税者の便宜を考慮して,以下のような予定納税の制度が設けられている。すなわち税務署長は,その年の5月15日の現況によって予定納税基準額を計算し,その額が15万円以上の場合にはその予定納税基準額と第1期(7月1日~31日)と第2期(11月1日~30日)にそれぞれ納付すべき予定納税額を6月15日までに納税者に通知する。特別農業所得者については9月15日の現況によって予定納税基準額を計算し,第2期に納付すべき予定納税額を10月15日までに納税者に通知することになっている。予定納税額の計算となる予定納税基準額とは,原則として前年分の課税総所得金額から前年分の源泉徴収税額を控除した金額をいい,一時的な所得も除外される。予定納税はその年の所得税額が確定する前に概算で分割前納するものであるから,所得税額確定後に確定申告によって精算することになる。
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