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源泉徴収 げんせんちょうしゅう withholding income tax

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

源泉徴収
げんせんちょうしゅう
withholding income tax

特定の所得について,発生時にその支払者が国に代って所得税天引きする方式。所得税は申告納税をたてまえとするが,給与,利子,配当,退職金,原稿料その他の報酬などの所得については,所得の性質や課税技術上の理由から納税義務者 (→納税の義務 ) がその所得を受取るに先立って,あらかじめ所得の支払者 (徴収義務者) のもとで所得税額が計算され,かつ天引きされる。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵2015の解説

源泉徴収

源泉徴収は、1940年に採用された、勤労所得退職所得から税金をあらかじめ差し引く制度。自営業者などは申告のたびに税の痛みを実感するが、給与所得者は源泉徴収されるので、税の痛みが弱い。給与所得者が「納税者」としての法的地位に立つには申告の権利が必要だが、現行法は原則として、毎月の源泉徴収と年末調整(給与支給者が年末に年間の給与総額に対する所得税額を算出し、源泉徴収済みの税額と比べ、過不足の精算をすること)により申告させない。欧米の給与所得者には申告の権利がある。

(浦野広明 立正大学教授・税理士 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

源泉徴収

法人や個人が従業員らに給与や報酬などを支払う際、その金額に応じた所得税を差し引く制度。差し引いた分は原則として、支払った月の翌月の10日までに納める。差し引かなければ源泉徴収漏れとなり、延滞税や不納付加算税などの追徴課税の対象となる。

(2010-07-30 朝日新聞 朝刊 2社会)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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デジタル大辞泉の解説

げんせん‐ちょうしゅう〔‐チヨウシウ〕【源泉徴収】

利子所得・配当所得・給与所得・退職所得・原稿料その他の報酬の支払いの際に、支払者が所定の所得税を天引き徴収し、国に納付する制度。

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百科事典マイペディアの解説

源泉徴収【げんせんちょうしゅう】

所得税申告納税をたてまえとするが,利子・配当・給与・退職給与・原稿料等の所得についてはその支払者(源泉徴収義務者)が支払の際,支払金額に応じて一定の比例税率または税額表で算定される所得税額を支払金額の中から徴収して,国に納付する。
→関連項目勤労所得税予定納税

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ビジネス用語集の解説

源泉徴収

源泉徴収とは、給与・配当・利子などの所得から、
一定の税金額を徴収し、国や地方自治体に対して納付する制度をいう。

給与・配当・利子などの所得の中から、
源泉徴収税額表によって課税対象額が決定されている。
源泉徴収のことを天引きと呼ぶこともある。

本来は、1年間の収入が確定してから計算を行い徴収するものであるが、
徴収する時期が集中する、一気に支払うのは重税感も増すというような背景から、
所得の支払いが発生するごとに徴収するというのが源泉徴収になります。

出典|転職.jp
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世界大百科事典 第2版の解説

げんせんちょうしゅう【源泉徴収】

租税の徴収方法のうち,税を実際に負担する本来の納税義務者以外の第三者に租税を徴収させ,これを国または地方公共団体に納付させることを徴収納付というが,源泉徴収とは,そのうち第三者が給与等の支払いの際にその一定割合を所得税として天引きし,それを原則として,徴収の日の属する月の翌月10日までに国庫に納付することをいう(所得税法18条以下。なお〈特別徴収〉の項参照)。日本における源泉徴収は,1899年に当時の第2種所得のうちの公債・社債利子所得について行われたのに始まり,1940年にその対象が勤労所得や退職所得にまで拡大された。

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大辞林 第三版の解説

げんせんちょうしゅう【源泉徴収】

給与所得・利子所得・配当所得などについて、その支払い者が支払いの際に所得税を徴収し、国に納付すること。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

源泉徴収
げんせんちょうしゅう

所得税は確定申告による納税をたてまえとするが、特定の所得については、納税義務者以外の第三者に所得税を徴収させ国に納付させる方法もとられていて、この方法を源泉徴収とよんでいる。日本の税法では、源泉徴収という用語は所得税に対してのみ用いられており、源泉徴収も含めて、納税義務者以外の第三者に租税を徴収させ国に納付させる方法を徴収納付といい、国税通則法では、徴収納付の方法で徴収される国税を「源泉徴収等による租税」とよんでいる。また、地方税法においては徴収納付のことを特別徴収とよぶ。源泉徴収等による国税は、源泉徴収にかかわる所得税、有価証券取引税法の規定により徴収して納付すべき取引所税をいう。地方税では特別徴収が、地方税の徴収において便宜を有する者にこれを徴収させ、かつ、その徴収すべき税金を納入させることをいう。
 所得税の源泉徴収は、第二次世界大戦前から一部の所得については行われたが、現行制度のような源泉徴収制度が導入されたのは1947年(昭和22)の税制改革の際である。今日では、次のように源泉徴収を行う所得と、その源泉徴収税率とが定められている。
(1)利子所得については15%、配当所得には支払いの際に支払額の20%に相当する所得税が、利子および配当の支払者により徴収される。
(2)給与所得については、給与額と扶養家族数に応じて税額がただちにわかるような表がつくられており、これに基づいて源泉徴収が行われる。給与所得についてはさらに年末調整の制度がとられているので、大部分の給与所得者は、確定申告の必要はない。
(3)退職所得については、税額表によって徴収すべき税額が求められるが、受給申告書を提出しなかった者については20%の源泉徴収税率が適用される。
(4)公的年金については、公的年金等の金額から定める金額を控除した残額に、5%(その他公的年金等にあっては、10%)の税率を乗じて計算した金額とする。
(5)特定の報酬または料金(原稿料、講演料、作曲料、弁護士・公認会計士などの報酬、映画・テレビの出演料など)については、一定額の控除をした残額に対して10%ないし20%の源泉徴収が行われる。
(6)生命保険契約等に基づく年金についても、政令で定める共助をした残額に対して10%、定期積立金に対する給付補填(ほてん)金、利息、利益または差益の支払いに対しては15%、匿名組合契約に基づく利益の分配の支払いに対しては20%の源泉徴収税率が適用される。
(7)非居住者または法人の国内源泉所得に対しては、所得の種類に応じて20%、10%、15%の率で源泉徴収される。
 納付の期日は、徴収した日の属する月の翌月10日までとなっている。なお、2007年度(平成19)においては、所得税総額16.1兆円のうち源泉徴収税額は12.9兆円、申告所得税額は3.2兆円で、所得税額のなかでは源泉徴収税額が80.4%を占めた。また、国税税収総額51兆円のうち、源泉所得税の占める比率は25.3%である。源泉徴収税額のなかでは給与所得の源泉徴収税額がもっとも多く、源泉徴収税額総額の65.7%を占め、ついで配当所得等が16.3%、報酬、料金等所得が8.0%、利子所得等が4.2%を占めている。グローバル化の進展に伴って、非居住者所得の源泉徴収税額も2.6%を占める。
 所得税の源泉徴収は、アメリカ、イギリス、ドイツなど所得税を徴収している国ではほとんど採用されているが、日本の給与所得における年末調整のように、最終的な税額の決定まで徴収義務者に行わせている例は少ない。ドイツにおいても年末に調整することになっているが、イギリスにおいては給与の支払いのつどに調整することになっていて、年末調整はない。また、アメリカでは年末調整という制度はなく、源泉徴収額と税額との精算は納税者が確定申告において行う。フランスでは源泉徴収は行われないが、前年の税額が一定額以上の納税義務者には、年2回、3分の1ずつを予納する義務が課される。
 日本の現行制度については、徴税が確実で能率的である、所得の発生と納税の時間的ずれがほとんどなくなり所得税のビルトイン・スタビライザー(自動安定装置)機能を高める、分割されるので納税しやすい、などの利点があげられる。他方、徴税義務者には大きな事務的負担になること、特定の所得に対してだけ源泉徴収が行われるため総合課税が困難になること、給与所得者は必要経費の控除や所得の捕捉(ほそく)率などの面で結果的に不公平な扱いを受けていること、などの問題点が指摘されている。徴税には税務行政にかかる費用に加えて、納税者が税法に従って正確な税額を収めるために必要な費用が含まれる。源泉徴収制度は税務行政費用は節約するが、所得の発生する企業等にコンプライアンス(法令遵守)費用を負担させている側面も忘れてはならない。また、所得捕捉率の格差にかかわる不公平感については、源泉徴収制度を廃止するのではなく、源泉徴収の対象とされない他の所得を、納税者背番号制の導入等の納税環境の改善により対応することが検討されている。[林 正寿]

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世界大百科事典内の源泉徴収の言及

【徴税】より

…すなわち,第1に,かつては,国家が私人に徴税を請け負わせる制度(徴税請負)等も存在したが,今日においては,国家ないし地方公共団体が直接徴税を行うのが原則である。ただし,現在も,納税義務者以外の第三者に租税を徴収させて,これを国または地方公共団体に納付させる徴収納付の制度が広く採用されている(所得税の源泉徴収や,住民税その他の地方税の特別徴収)。第2に,かつては,物納も重要な位置を占めていたが,近代国家の成立とともに金銭による徴収が主流を占めるようになった。…

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