デジタル大辞泉 「二毛」の意味・読み・例文・類語 に‐もう【二毛】 白髪のまじっている髪。また、そのような老人。「―の嘆きを撥はらはむ」〈万・八〇四・題詞〉 ふた‐け【二毛】 鹿の毛の地色に、他の色が加わること。夏は赤みを、秋は黒みを帯びる。「落ちかはる―の鹿のくもり星ややあらはるる夏はきにけり」〈夫木・七〉 に‐げ【二毛】 《「にけ」とも》馬の毛色の名。白黒2色まじったもの。「逃げ」に掛けることもある。ねずみげ。「忠清は―の馬にぞ乗りにける」〈平家・五〉 じ‐もう【▽二毛】 白髪まじりの頭髪。また、その年ごろの人。〈和英語林集成〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「二毛」の意味・読み・例文・類語 じ‐もう【二毛】 〘 名詞 〙① 白髪まじりの頭髪。また、その人。[初出の実例]「今朝懸二明鏡一。照二見二毛姿一」(出典:本朝文粋(1060頃)一・見二毛〈源英明〉)[その他の文献]〔潘岳‐秋興賦序〕② ( ①の「秋興賦序」から ) 三二歳の異称。[初出の実例]「初有二毛更六年、此朝筋骨可二神仙一」(出典:菅家文草(900頃)二・賀中義) に‐もう【二毛】 〘 名詞 〙① 白髪まじりの頭髪。また、その年輩の人。老人。じもう。[初出の実例]「所以因作二一章之歌一以撥二二毛之歎一」(出典:万葉集(8C後)五・八〇四・序文)[その他の文献]〔春秋左伝‐僖公二二年〕② ( 中国、晉の潘岳「秋興賦并序」の「晉十有四年、余春秋三十有二、始見二二毛一」による ) 三〇歳過ぎのこと。しもう。 に‐げ【二毛】 〘 名詞 〙 ( 「にけ」とも ) 馬の毛色の名。白・黒二色のまじった毛色。ねずみげ。[初出の実例]「いかるが、にけ。ことぞとも聞きだにわかずわりなくも人のいかるかにけやしなまし〈凡河内躬恒〉」(出典:拾遺和歌集(1005‐07頃か)物名・四二〇) ふた‐げ【二毛】 〘 名詞 〙 鹿の夏毛と冬毛の混じったもの。また、その毛皮。[初出の実例]「今よりは秋の男鹿のふたけをも我がもとゆひのよそにやはみる〈藤原隆房〉」(出典:北岡文庫本治承二年三月十五日権禰宜重保別雷社歌合(1178)) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通 「二毛」の読み・字形・画数・意味 【二毛】にもう(まう) 白髪まじり。晋・潘岳〔秋興の賦の序〕余(われ)春秋三十二、始めて二毛を見る。字通「二」の項目を見る。 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報