日本大百科全書(ニッポニカ) 「五城目」の意味・わかりやすい解説
五城目(町)
ごじょうめ
秋田県中西部、南秋田郡の町。1896年(明治29)五十目(ごじゅうめ)村が町制施行して五城目町となり、1942年(昭和17)馬川(まかわ)村、1955年馬場目(ばばめ)、富津内(ふつない)、内川、大川の4村と合併。国道7号、285号が通じ、秋田自動車道五城目八郎潟(はちろうがた)インターチェンジが設置されている。東部の太平(たいへい)山地に発した馬場目川が西流して八郎潟に注ぎ、下流域に近世に開田された水田が広がる。町域の80%が山地で、木材産出が多く、製材や家具、建具、桶(おけ)類の加工も盛んである。特産に清酒、打刃物があり、県外にも出荷している。谷口集落で、六斎市(ろくさいいち)の名残(なごり)の露天市は500年続いている。森山公園のスズムシ群棲地は北限地として県の天然記念物に指定されていたが、生息が確認できなくなり2020年(令和2)に指定解除された。面積214.92平方キロメートル(一部境界未定)、人口8538(2020)。
[宮崎禮次郎]
『『五城目町史』(1975・五城目町)』