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井山裕太 いのうえゆうた

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知恵蔵miniの解説

井山裕太

日本の囲碁棋士。1989年5月24日、大阪府東大阪市生まれ。6歳の時、石井邦生九段に弟子入りし、98年、全日本こども囲碁大会の初代優勝者となる。2002年、中学1年生でプロ入り。05年、第12期阿含・桐山杯全日本早碁オープン戦で、史上最年少の16歳4カ月で優勝を果たし、一気に七段に昇格した。09年10月、第34期名人戦で張栩を破り初の名人位を獲得。20歳4カ月での名人戦・7大タイトル戦での優勝も史上最年少であり、九段に昇格した。10年、日本棋院賞金ランキングで3位(5648万円)となった。11年4月、十段位獲得(20歳11カ月)。同年6月、天元位獲得。同年の賞金ランキング1位となる(9151万円)。12年7月、本因坊位を獲得して史上最年少での三冠となり、同月、碁聖位を獲得し史上最年少での四冠となる(23歳2カ月)。同年11月、王座位獲得(史上2人目の五冠)。同年は賞金ランキングで史上初の1億円超えで1位となった(1億620万円)。13年3月、棋聖位獲得(史上初の六冠)。同年4月、十段戦で破れ五冠に後退。同年6月30日、テレビ囲碁アジア選手権にて、日本勢で8年ぶり、自身初の国際戦優勝を果たした。

(2013-7-22)

出典|(株)朝日新聞出版発行
(C)Asahi Shimbun Pubications Inc
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知恵蔵の解説

井山裕太

日本の囲碁棋士。大阪府東大阪市出身、1989年5月24日生まれ。所属は日本棋院関西総本部で、師匠は石井邦生九段。囲碁の7大タイトルのうち、6冠(棋聖、名人、本因坊、王座、天元、碁聖)を保持していた2016年4月、十段戦に挑んで勝利してタイトルを獲得する。囲碁界では史上初の7冠を、26歳10カ月で達成した。幼少時からのインターネット対局によって培われた、型にとらわれない独創的な手や勝負どころで見せるメンタルの強さ、逆転力が持ち味で、国内で圧倒的な強さを誇る。受賞歴も多数で、2012年から4年連続で棋道賞の最優秀棋士賞を受賞している。
5歳の時に父親が買ってきた囲碁のゲームソフトに熱中し、アマチュアの有段者だった祖父の手ほどきを受けて成長した。6歳の時に出演した囲碁のテレビ番組で石井九段にその才能を見いだされ、弟子入りする。自宅が遠かったことから、電話回線を利用してネット対局を重ねた。1997年、小学2年で出場した少年少女全国大会で優勝して小学生名人となり、翌98年、プロ棋士を目指して日本棋院の院生となる。
小学6年でプロ採用試験に合格し、2002年、中学入学と同時に12歳でプロ入りする。その後は順調に昇段し、四段だった05年、一般棋戦の第12期阿含・桐山杯全日本早碁オープン戦で優勝し、史上最年少の16歳4カ月でタイトルを獲得した。その際に日本棋院の規定により七段に昇段する。09年、史上最年少の20歳4カ月で名人となり、最年少で九段に昇る。12年に史上最多タイ(09年に張栩九段が達成)の5冠を達成、13年3月には棋聖を奪取して史上初の6冠となり、史上3人目の通算7冠制覇(グランドスラム)を達成した。翌月に十段の防衛戦で敗れたが、同年10月に名人戦で勝利して6冠に復帰する。この時は、趙治勲二十五世本因坊が1983年と96年に達成して以来、史上2人目となる棋聖、名人、本因坊を独占する「大3冠」を遂げた。15年11月までに、前年に失った王座と天元を奪還し、1年間を通して公式戦24連勝を記録した。
7冠達成までの通算タイトル獲得・優勝回数は歴代7位の36回で、通算成績は545勝197敗と、勝率は7割を超えている。
7冠達成後の16年5月からは防衛戦が始まり、17年春まで本因坊戦、碁聖戦、名人戦、王座戦、天元戦、棋聖戦、十段戦と続く。井山はこのうち本因坊と碁聖、棋聖で四連覇を達成しているため、防衛して五連覇を達成できれば「名誉称号(本因坊は永世称号)」を得られる。囲碁界では、これまでに9人が7大タイトルの名誉称号を獲得した。1993年に林海峰が天元五連覇を達成して以降、名誉称号を得た棋士はおらず、井山が達成すれば23年ぶりの名誉称号獲得となる。
また今後は、子どもの頃からの夢である「世界一」達成に向けて、世界戦での勝利を目指す。世界戦では日本は中国や韓国に実績でリードされており、井山が防衛戦をこなしながら出場するのはスケジュール面で難しいが、その戦いぶりが注目されている。

(南 文枝 ライター/2016年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

井山裕太 いやま-ゆうた

1989- 平成時代の囲碁棋士。
平成元年5月24日生まれ。石井邦生門下。平成9年小学2年で全国少年少女囲碁大会優勝,翌年連覇。14年中学1年で入段,同年2段,15年3段。17年阿含・桐山杯で公式戦初優勝し,4段から7段に昇段。19年棋聖戦リーグ入り,名人戦リーグ入りを史上最年少ではたす。20年には名人戦の挑戦者となったが3勝4敗で惜敗。21年本因坊戦リーグ入り。同年張栩(ちょう-う)名人を4勝1敗で破り史上最年少名人となり9段に昇段。23年十段位,天元位を獲得。24年山下敬吾本因坊を4勝3敗で破り本因坊となる。同年碁聖位,王座位をとり五冠となる。25年棋聖位も獲得し,囲碁史上初の六冠となり,史上最年少での七大タイトル制覇をはたす。同年十段位を手放したが,名人に返り咲き,棋聖・名人・本因坊を独占する「大三冠」となる。妻は女流棋士初段・室田伊緒。日本棋院関西総本部所属。大阪府出身。

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書籍版「講談社 日本人名大辞典」をベースに、項目の追加・修正を加えたデジタルコンテンツです。この内容は2015年9月に更新作業を行った時点での情報です。時間の経過に伴い内容が異なっている場合がございます。

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