井山裕太(読み)イヤマユウタ

デジタル大辞泉 「井山裕太」の意味・読み・例文・類語

いやま‐ゆうた〔ゐやま‐〕【井山裕太】

[1989~ ]囲碁棋士。大阪の生まれ。26世本因坊。平成22年(2010)名人戦に勝利し、史上最年少でタイトルを獲得。平成25年(2013)には大三冠達成。平成28年(2016)には七大タイトル独占。令和6年(2024)、タイトル獲得数の歴代最多記録を更新した。名誉棋聖名誉碁聖名誉王座。平成30年(2018)国民栄誉賞受賞。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「井山裕太」の意味・わかりやすい解説

井山裕太
いやまゆうた

[生]1989.5.24. 大阪,東大阪
囲碁棋士。5歳のときにを覚え,6歳で日本棋院関西総本部の石井邦生 9段に弟子入り。1997年,小学校2年生のときに全国少年少女囲碁大会を最年少タイ記録で優勝し,翌 1998年連覇。2002年,12歳でプロ入り。2005年阿含・桐山杯で早碁タイトルを獲得。16歳4ヵ月でのタイトル獲得は史上最年少記録で,以降,日本囲碁界の最年少記録を次々と塗り替えた。2007年史上最年少で棋聖リーグ,名人リーグ入り。2009年張栩(ちょうう)との名人戦を制して最初の大タイトルを獲得,20歳4ヵ月での名人獲得は史上最年少。規定により 9段昇段。2011年天元(→天元戦),十段(→十段戦)を獲得(名人は失冠)。2012年本因坊(→本因坊戦),王座(→王座戦),碁聖(→碁聖戦)を獲得し 5冠。2013年3月棋聖(→棋聖戦)を奪取し,史上初の 6冠となる。直後の十段戦に敗れて 5冠に後退するが,同 2013年10月の名人戦で勝利し 6冠に復帰。同時に,趙治勲(ちょうちくん)以来 2人目となる,棋聖・名人・本因坊をあわせもつ「大三冠」を達成した。2016年十段戦に勝利し,26歳10ヵ月で史上初の 7冠を達成した。2018年国民栄誉賞受賞。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「井山裕太」の解説

井山裕太 いやま-ゆうた

1989- 平成時代の囲碁棋士。
平成元年5月24日生まれ。石井邦生門下。平成9年小学2年で全国少年少女囲碁大会優勝,翌年連覇。14年中学1年で入段,同年2段,15年3段。17年阿含・桐山杯で公式戦初優勝し,4段から7段に昇段。19年棋聖戦リーグ入り,名人戦リーグ入りを史上最年少ではたす。20年には名人戦の挑戦者となったが3勝4敗で惜敗。21年本因坊戦リーグ入り。同年張栩(ちょう-う)名人を4勝1敗で破り史上最年少名人となり9段に昇段。23年十段位,天元位を獲得。24年山下敬吾本因坊を4勝3敗で破り本因坊となる。同年碁聖位,王座位をとり五冠となる。25年棋聖位も獲得し,囲碁史上初の六冠となり,史上最年少での七大タイトル制覇をはたす。同年十段位を手放したが,名人に返り咲き,棋聖・名人・本因坊を独占する「大三冠」となる。妻は女流棋士初段・室田伊緒。日本棋院関西総本部所属。大阪府出身。

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