名人戦(読み)めいじんせん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

名人戦
めいじんせん

(1) タイトル戦。1961年に読売新聞社が日本最強決定を発展的に解消して創設。予選方式や 7番勝負など,本因坊戦を模倣した。1期 1年で,第1期名人藤沢秀行8段。第14期ののち読売新聞社と日本棋院が契約問題で紛議をかもし,1976年主催が朝日新聞社に移行。朝日新聞社は第15期を第1期と改称した。旧制第14期と新制第1期名人はいずれも大竹英雄9段。連続 10期以上タイトルを獲得した棋士現役時に,連続 5期または通算 10期タイトルを獲得した棋士は現役で 60歳に達したときまたは引退時に,名誉名人を名のることができる。読売新聞社は 1976年新たに棋聖戦を設けた。
(2) 将棋のタイトル戦。1935年に関根金次郎名人がそれまでの世襲名人制度を廃止して実力名人制度を創設。1937年に開かれた第1期名人戦で木村義雄が新制度の初代名人となった。当初は 2年ごとに行なわれていたが,第2次世界大戦後の 1946年から年 1回のタイトル戦になった。掲載紙は 1976年に日本将棋連盟との契約金のもつれにより『朝日新聞』から『毎日新聞』に移ったが,2007年開催の第66期から朝日新聞社と毎日新聞社の共催となった。名人のタイトルを 5期以上保持した棋士には永世名人の名誉資格が与えられる。

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知恵蔵の解説

名人戦

1935年、日本将棋連盟は「昭和12(1937)年度を期して、300年伝統の一世名人の制を廃し、これに代えうるに短期交代の名人制をもってし」と発表、関根金次郎13世名人も2年後に名人位を退く声明書を出した。これにより大橋宗桂以来続いた一世(終身)名人制が、実力名人制に移行し、名人戦が発足した。37年、全八段が参加した2年がかりのリーグ戦の結果、木村義雄が抜群の成績で実力制第1期名人に就いた。以後、5連覇を含む通算8期を制した。2006年、第64期の森内俊之まで、実力制名人になったのはわずか12人。伝統と重みのあるタイトルで、歴代名人では大山康晴の13連覇・通算18期、中原誠の9連覇・通算15期などの大記録がある。最年少名人は谷川浩司の21歳、最年長は米長邦雄の49歳。88年には、実力制名人に就いた棋士をその順に「第◯代名人」と称する規約ができた。ただ細目があり、現在それを許されているのは、塚田正夫第2代名人と升田幸三第4代名人(いずれも故人)だけ。第1期〜第8期、第36期以降は毎日新聞社、第9期〜第35期は朝日新聞社主催。第66期(名人戦は08年度、順位戦は07年度)以降について、日本将棋連盟は06年8月1日に開いた臨時棋士総会で、毎日新聞社の単独主催案を賛成90票、反対101票で否決。朝日新聞社との契約を前提に交渉を進めることになった。

(村上耕司 朝日新聞記者 / 2007年)

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

名人戦

初代大橋宗桂(そうけい)が江戸幕府に認められ、一世名人に就いたのが将棋の名人制度の始まりとされている。世襲制などの時代が長く続いたが、1935年に実力本位の名人戦が始まった。A級からC級2組まで五つのクラスに分かれ、1年間かけて順位戦を戦う。A級はトップ棋士10人による総当たりのリーグ戦で、優勝者が名人に挑戦できる。

(2019-03-20 朝日新聞 朝刊 愛知全県・地域総合)

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デジタル大辞泉の解説

めいじん‐せん【名人戦】

囲碁の七大タイトル戦の一。昭和37年(1962)創設。タイトル保持者とリーグ戦優勝者が七番勝負で対決し、勝者が名人のタイトルを手にする。連続10期以上タイトルを獲得した棋士は現役で、連続5期または通算10期獲得した棋士は現役で60歳以上に達したときまたは引退時に、名誉名人を名乗ることができる。
将棋の八大タイトル戦の一。昭和12年(1937)創設。タイトル保持者と順位戦の優勝者が七番勝負で対決し、その勝者が名人のタイトルを獲得する。通算で5期以上、タイトルを獲得した棋士には永世名人を名乗る資格が与えられる。

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精選版 日本国語大辞典の解説

めいじん‐せん【名人戦】

〘名〙
① 将棋で名人位を決めるための棋戦。順位戦で、A級の優勝者と名人との間で行なわれる。昭和一〇年(一九三五)、一三世名人関根金次郎の引退で、従来の名人世襲制が廃止され実力名人制と変わり、一期を二年と定め、第二次世界大戦後は一期を一年と改めて行なわれている。
※ブラリひょうたん(1950)〈高田保〉雑事「塚田木村の名人戦もいよいよ二勝二敗で」
② 囲碁で名人位を決めるための棋戦。昭和三五年(一九六〇)日本最強決定戦から発展して成立し、一期を一年として行なわれている。

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