亜硝酸ナトリウム(読み)アショウサンナトリウム

デジタル大辞泉 「亜硝酸ナトリウム」の意味・読み・例文・類語

あしょうさん‐ナトリウム〔アセウサン‐〕【亜硝酸ナトリウム】

硝酸ナトリウムを熱分解して得られる無色結晶。水に溶けやすい。アゾ染料製造食品添加物などに利用化学式NaNO2

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精選版 日本国語大辞典 「亜硝酸ナトリウム」の意味・読み・例文・類語

あしょうさん‐ナトリウムアセウサン‥【亜硝酸ナトリウム】

  1. 〘 名詞 〙 ( ナトリウムは[ドイツ語] Natrium ) 亜硝酸塩一つ。化学式 NaNO2 潮解性のある白色か淡黄色の結晶性粉末。酸化窒素を炭酸ナトリウム溶液に吸収させてつくる。劇薬

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化学辞典 第2版 「亜硝酸ナトリウム」の解説

亜硝酸ナトリウム
アショウサンナトリウム
sodium nitrite

NaNO2(69.00).溶融した硝酸ナトリウムを鉛で還元した生成物から水で抽出すると得られる.工業的には,一酸化窒素と二酸化窒素のほぼ1:1混合ガスを水酸化ナトリウムに吸収させてつくる.斜方晶系,無色または淡黄色のイオン結晶.NO2は,N-O1.24 Å,∠O-N-O115°.密度2.17 g cm-3.融点271 ℃.320 ℃ で分解する.潮解性があり,水に易溶.水溶液は弱アルカリ性を示す.有機ジアゾニウム塩の合成食肉加工,さび止め,繊維の漂白金属の表面処理,分析試薬(ジアゾ化滴定)などに用いられる.また,血管拡張剤として,シアン中毒患者の治療にも利用される.[CAS 7632-00-0]

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栄養・生化学辞典 「亜硝酸ナトリウム」の解説

亜硝酸ナトリウム

 亜硝酸塩の一つ.食品添加物として,ハムソーセージベーコンタラコイクラなどの発色剤として使われる.

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世界大百科事典(旧版)内の亜硝酸ナトリウムの言及

【心臓薬】より

…狭心症治療薬も心臓作用薬と考えられるわけである。古典的な冠血管拡張薬としてニトログリセリン,亜硝酸ナトリウムのような亜硝酸化合物があり,合成冠血管拡張薬としてはジピリダモールやカルボクロメンがある。プロプラノロールなどの交感神経β遮断薬が近年,狭心症に用いられるようになったが,おもな作用機構は心筋酸素消費を減少させることであろうと考えられている。…

※「亜硝酸ナトリウム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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