京都丹波高原国定公園(読み)キョウトタンバコウゲンコクテイコウエン

デジタル大辞泉 「京都丹波高原国定公園」の意味・読み・例文・類語

きょうとたんばこうげん‐こくていこうえん〔キヤウトタンバカウゲンコクテイコウヱン〕【京都丹波高原国定公園】

京都府の中央部、丹波高原中心とする国定公園北側由良川水系、南側桂川水系のそれぞれ上中流域にあたり、原生的な自然林が広がる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「京都丹波高原国定公園」の意味・わかりやすい解説

京都丹波高原国定公園
きょうとたんばこうげんこくていこうえん

京都府の中央部に位置し、京都市、綾部(あやべ)市、南丹(なんたん)市、京丹波町にまたがる丹波高原の中・低起伏の山地を主体とする国定公園。2016年(平成28)指定。2020年(令和2)に京都市左京区の能見(のうみ)谷、大悲(だいひ)山の両国有林など(3.07平方キロメートル)が加えられた。拡大後の面積は691.58平方キロメートル。

 北側は由良(ゆら)川水系の上中流域に、南側の大部分は桂(かつら)川水系の上中流域に属し、地域内のほぼ中央部を東西に中央分水界が通る。日本海側と太平洋側との移行部の気候帯に位置する芦生(あしう)の森は日本海へと注ぐ由良川の源流となっており、この地にちなんで名づけられたアシウスギをはじめ、ブナミズナラなどの原生的な自然林が、冷温帯に属する自然林としては西日本屈指の規模で広がる。暖温帯と冷温帯の移行帯であるため、植物や生物の種類が多い。また、あまり人手の加わっていない比較的自然性の高い二次林が続き、多様な河川景観が見られる。さらに、茅葺(かやぶき)屋根の民家が多数残されている集落もあり、そこでは自然と調和した伝統的な暮らしが色濃く残っている。京都の市街地に近接し、日本海と京都を結ぶ多く街道が通る地域であり、自然と文化が融合した風致が特徴的である。

[編集部 2023年1月19日]

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