人民投票(読み)ジンミントウヒョウ(英語表記)referendum; plebiscite

デジタル大辞泉 「人民投票」の意味・読み・例文・類語

じんみん‐とうひょう〔‐トウヘウ〕【人民投票】

プレビシット

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精選版 日本国語大辞典 「人民投票」の意味・読み・例文・類語

じんみん‐とうひょう‥トウヘウ【人民投票】

  1. 〘 名詞 〙こくみんとうひょう(国民投票)〔家庭大百科事彙(1927‐31)〕
    1. [初出の実例]「六月二日の人民投票までという条件つきだったので」(出典:時のうごき 1947(1948)〈中野重治〉さまよえる君主達)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「人民投票」の意味・わかりやすい解説

人民投票
じんみんとうひょう
referendum; plebiscite

国民主権の表われとして,国民一般が,議員その他公務員の選挙以外の課題について直接行う投票。いわば国民が国家意思の決定に直接参加する一形式であり,領土の帰属の決定,指導者の決定,重要な国家政策の決定などに際して行われるほか,日本の地方自治特別法における住民投票一種の人民投票であり,広くレファレンダム referendumと呼ばれる。特に領土の帰属,指導者の決定など特殊な場合には plebisciteと呼んで区別することもあるが,両者に巌密な区別があるわけではない。国民投票ともいうが,「国民」と規定できない人たちの場合もいうので,巌密には人民投票の用語が望ましい。国際法上用いられる plebisciteは,おもに領土の譲渡が行われる場合を対象としていわれ,譲渡によって当該地域の住民は,原則的にいままでと異なる国家に属することとなるため,人民投票によって住民の意思を尊重しようとするものである。しかし,人民投票が領土の譲渡にあたっての一般的要件になっているとまではいえない。このような傾向はフランス革命以来のことである。第2次世界大戦後は,非自治地域などの独立,領土の帰属決定に際して人民投票が多く行われている。日本国憲法の採用する人民投票の例としては,憲法改正に関する国民投票 (96条) ,1つの地方公共団体にのみ適用される特別法に関する住民投票 (95条) ,最高裁判所裁判官の国民審査 (79条) がある。

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改訂新版 世界大百科事典 「人民投票」の意味・わかりやすい解説

人民投票 (じんみんとうひょう)

国民投票同義に使われることもあるが,とくにプレビシットによる国民の投票のことを指すことが多い。この場合には,人民投票の概念は国民投票のそれと多少異なる。なぜならプレビシットには,超法規的な国民の投票とか,政治指導者が国民の信任を得るために行う特別の選挙まで含まれているからである。
直接民主制
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「人民投票」の意味・わかりやすい解説

人民投票
じんみんとうひょう

国民投票

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「人民投票」の解説

人民投票(じんみんとうひょう)

プレビシット

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世界大百科事典(旧版)内の人民投票の言及

【プレビシット】より

…元来はラテン語の平民plebsの議決scitumを意味する言葉で,近代においてはフランスで普及し,ドイツその他に広がった用語である。人民投票と訳されることが多い。広義にはレファレンダム国民投票と同義に用いられるが,区別して用いる論者も少なくない。…

※「人民投票」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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