人生意気に感ず(読み)じんせいいきにかんず

故事成語を知る辞典の解説

人生意気に感ず

人間とは、だれかの考え方に共感して行動するものであって、損得で行動するものではない、ということ。

[使用例] 人生意気に感ずとか何とか云う。変り物のを変り物に適する様な境遇に置いてくれた朝日新聞のめに、変り物として出来得る限りを尽すは余の嬉しき義務である[夏目漱石*入社の辞|1907]

[由来] 六~七世紀の中国の政治家、ちょうの「述懐」という詩の一節。のちに唐王朝の開祖となったえんが自分を高く評価してくれたことに感激して、王朝の樹立に力を尽くそうと決意した心のうちを、「人生意気に感ず、功名誰かた論ぜん(人生では、相手の心意気に打たれて行動することが大事なのだ。手柄を立てて名声を得ようなんて、だれが問題にするものか)」とうたっています。なお、魏徴が感激した相手については、第二代皇帝の李世民だとか、また別の人物だとする説もあります。

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デジタル大辞泉の解説

人生(じんせい)意気に感ず

《魏徴「述懐」から》人は他人の意気に感じて努力するものであり、金銭や名誉欲のためにするのではない。

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ことわざを知る辞典の解説

人生意気に感ず

人間は相手のや思いの深さに感じて仕事をするのであり、手柄をたてることや金銭などは二の次である。

[使用例] そこで主膳に見込まれてお家の宝刀国次の行方を探すことを頼まれ、人生意気に感じて大阪へを張ったは好いが[矢田挿雲江戸から東京へ|1921]

[解説] ちょう「述懐」の一節

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精選版 日本国語大辞典の解説

じんせい【人生】 意気(いき)に感(かん)

人間は相手の気性のいさぎよさに感動して力を尽くすのであって、金銭や名誉など私欲のためにするのではない。
※思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉三「人生意気に感ず、諸君は実に吾知己(ちき)」 〔魏徴‐述懐詩〕

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