こころ‐いき【心意気】
〘名〙
※評判記・色道大鏡(1678)二「同じてまにて場をとるやうに見せたがる者の心よりなす業なり、かやうの心いき、
万事につけて当道に堅くきらふ事也」
③
意気地。
気概。また、それを示すもの。達引
(たてひき)。いきはり。
※俳諧・口真似草(1656)一「
遠山の花を詠哥
(えいか)や心いき〈梅盛〉」
※浄瑠璃・近江源氏先陣館(1769)二「待つ間媚(なまめ)く住の江が、出合頭に義村を見ても見ぬ目の心いき、これ恋しりの印なり」
④ 気どること。つもり。
※黄表紙・江戸生艷気樺焼(1785)中「
艷二郎は
役者、
女郎などの心意気にて、回向院道了の
開帳へ、
提灯を奉納せんとおもひ」
⑤ (心ばえを見せる意) 歌舞伎で、役者が台詞
(せりふ)によらないで、
身振りや顔の表情で心理状態を表現する演技。脚本の
ト書きなどに用いられる。思い入れ。
※歌舞伎・韓人漢文手管始(
唐人殺し)(1789)一「ト心いき有。皆皆こなし有て」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「心意気」の意味・読み・例文・類語
こころ‐いき【心意気】
1 気だて。心ばえ。特に、さっぱりした気性。
「あの鼠小僧と云う野郎は、第一―が嬉しいや」〈芥川・鼠小僧次郎吉〉
2 物事に積極的に取り組もうとする気構え。意気込み。気概。「心意気を示す」
3 気どること。つもりになること。
「艶二郎は役者、女郎などの―にて」〈黄・艶気樺焼〉
4 真実な気持ち。こころね。
「面で恋はしねえ。―でするといふのス」〈滑・浮世床・二〉
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こころいき【心意気】
長崎の日本酒。酒名は、全国公募により命名。「新たな意気込み、将来に向かって飛躍を期する心意気」の意味が込められている。ラインナップは大吟醸酒、純米酒など。原料米は山田錦。仕込み水は玄武岩層の伏流水。蔵元の「壱岐焼酎協業組合」(現・壱岐の蔵酒造)は昭和59年(1984)創業。所在地は壱岐市芦辺町湯岳本村触。
出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報