述懐(読み)ジュッカイ

デジタル大辞泉 「述懐」の意味・読み・例文・類語

じゅっ‐かい〔‐クワイ〕【述懐】

[名](スル)《古くは「しゅっかい」》
思いをのべること。「心境述懐する」
過去出来事思い出などをのべること。「事件当時のようすを述懐する」
恨み言をのべること。愚痴不平を言うこと。
「女どもも花見にやらぬと申して―致す程に」〈虎明狂・猿座頭
[類語]話す語るしゃべる物言う口を利く伝える告げる言う述べる物語る打ち明ける明かす説明する告白する口外こうがいする他言たごんする言い出す発言する口に出す口にする吐く漏らす口走る抜かすほざくうそぶくしゃべくる言い掛ける言い始める言い話し込む話しかける口に上る口の端に掛かる口を開く口を切るおっしゃる仰せられるのたま申し上げる申し述べる申す言上ごんじょうする言及論及触れる論述叙述記述口述陳述詳述前述後述上述先述略述縷述るじゅつ屡述るじゅつ既述叙説詳説詳論開陳

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精選版 日本国語大辞典 「述懐」の意味・読み・例文・類語

じゅっ‐かい‥クヮイ【述懐】

  1. 〘 名詞 〙 ( 古くは「しゅっかい」 )
  2. 心中の思いを述べること。意中を述べること。
    1. [初出の実例]「五言。述懐〈略〉道徳承天訓、塩梅寄真宰」(出典懐風藻(751)述懐〈大友皇子〉)
    2. 「思想を追はうとすれば必ずかういふやっかいな述懐に落入る鋭敏多感な人間を」(出典:西行(1942)〈小林秀雄〉)
    3. [その他の文献]〔顔延之‐宋文皇帝元皇后哀策文序〕
  3. ぐち、不平、不満を洩らすこと。うらみを言うこと。じっかい。
    1. [初出の実例]「述懐の心もやさしく見えし上、ことがらも希代の勝事にてありき」(出典:後鳥羽院御口伝(1212‐27頃))
    2. 「おんな共も花みにやらぬと申てしゅっくゎひ致す程に」(出典:虎明本狂言・猿座頭(室町末‐近世初))

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普及版 字通 「述懐」の読み・字形・画数・意味

【述懐】じゆつかい(くわい)

思うことを述べる。晋・顔延之〔宋の文皇帝元皇后の哀策文〕惟(こ)れ元嘉十七年七二十六日、大行皇后、顯陽殿にず。粤(ここ)に九二十六日、將(まさ)に長陵に座せんとす。禮なり。~乃ち臣に命じてを累(かさ)ね、懷をべしむ。

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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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