出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
静岡県西部、浜名湖が外洋(遠州灘(えんしゅうなだ))に通じる決壊口。東海道の要衝で、新居宿(あらいしゅく)(湖西(こさい)市)と舞坂宿(まいさかしゅく)(浜松市西区)間に位置し、渡船で結んだ。渡船場は新居関所(今切関所)に隣接していた。1498年(明応7)の大地震、1510年(永正7)の地震、津波で浜名湖の堤は決壊し、大きく湖口が破られて、半鹹(はんかん)半水湖になり現在に及んだ。1600年(慶長5)新居関所が設置されると、今切渡航は、関所改めの一翼を担い、東海道通行の旅人の完全な検閲に貢献した。現在、浜名バイパスが通じ、今切は浜名大橋によって結ばれている。
[川崎文昭]
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