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伊作荘 いさくのしょう

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百科事典マイペディアの解説

伊作荘【いさくのしょう】

薩摩国伊作郡の荘園。現鹿児島県日置市日吉町一帯。近衛家島津荘の一部をなす。1187年本領主の平重澄が,それまで島津荘の寄郡(よりごおり)であった当地を,島津荘一円荘として寄進しなおしたもの。

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世界大百科事典 第2版の解説

いさくのしょう【伊作荘】

薩摩国伊作郡(現,鹿児島県日置郡)にあった荘園で,薩摩・大隅・日向3国にまたがる島津荘の一部をなす。元来この土地は平姓伊作氏が領有していたが,平安時代末期に摂関家荘園島津荘に収納物の一部を納める寄郡(よせごおり)とされ,ついで1187年(文治3)本領主平重澄は下司職を持ったまま島津荘の一円不輸の荘園として寄進しなおし,さらに承久の乱の前後には本家近衛家から領家職が興福寺一乗院に寄進されたので,伊作荘は本領主・領家・本家によって重層的に領有される典型的な寄進型荘園となった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

伊作荘
いざくのしょう

鹿児島県日置(ひおき)市吹上(ふきあげ)地区にあった鎌倉・南北朝時代の荘園。島津荘薩摩(さつま)方の一構成部分。律令(りつりょう)制下の薩摩国伊作郡の地で、平安末期に島津荘寄郡(よせごおり)(半不輸)となったが、当郡郡司で薩摩平氏一族の平重澄(しげずみ)が1187年(文治3)島津荘一円領(不輸不入)に寄進して成立。島津荘内の一円荘である伊作、の意味で伊作荘と呼称された。本所は近衛(このえ)家、領家(りょうけ)は一乗院(いちじょういん)、下司(げし)は重澄の子孫。1197年(建久8)「薩摩国図田帳(ずでんちょう)」で田地200町。地頭には守護島津氏が任命され、のち久長が伊作島津氏初代となる。鎌倉中期より領家(実際には下司)と地頭の相論が生じ、1324年(正中1)下地中分(したじちゅうぶん)をした。
 しかし1346年(正平1・貞和2)には伊作荘領家職が兵粮料所(ひょうろうりょうしょ)として地頭伊作島津氏に預けられて同氏の私領となり、荘園制上は解体された。[三木 靖]

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