休める(読み)ヤスメル

デジタル大辞泉 「休める」の意味・読み・例文・類語

やす・める【休める】

[動マ下一][文]やす・む[マ下二]
人や動物活動を一時中断して、やすらかにさせる。休息させる。「からだを―・める」「馬を―・める」「手を―・める」
利用されていない状態にする。「田を―・める」「機械を―・める」
おだやかにする。なだめて心を落ち着かせる。
神仏明らかにましまさばこの憂へ―・め給へと」〈・明石〉
[類語]休む休らういこくつろぐ休息する休憩する一休みする小休止する少憩する一服する一息入れる・骨休めする休養する息をつくリラックス

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「休める」の意味・読み・例文・類語

やす・める【休・息】

  1. 〘 他動詞 マ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]やす・む 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙
  2. 休息させる。やすませる。
    1. [初出の実例]「行夫(かりひと)を息(ヤスメ)て車馬を展(かそ)ふ」(出典:日本書紀(720)雄略二年一〇月(前田本訓))
  3. 安らかにする。おだやかにする。なだめて心を落ち着かせる。
    1. [初出の実例]「朕過(あやまち)たりとのたまひて因て皇后の意(みこころ)慰喩(ヤスメこしら)へたまふ」(出典:日本書紀(720)允恭七年一二月(図書寮本訓))
  4. 一時活動を停止させる。
    1. [初出の実例]「身の上の、いと苦しきを、しばしやすめ給へときこえむとてなむ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)葵)
  5. 和歌連歌などで、特に意味のない言葉をおいて、調子をととのえる。
    1. [初出の実例]「歌には曲を二所にいはじとて、おほく序の言葉・やすめたることばを置くもの也」(出典:ささめごと(1463‐64頃)上)
  6. 殺す。
    1. [初出の実例]「ええ、休(ヤス)めちまへ、休めちまへ」(出典:番町皿屋敷(1916)〈岡本綺堂〉一)

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