日本大百科全書(ニッポニカ) 「住友林業」の意味・わかりやすい解説
住友林業(株)
すみともりんぎょう
林業を起点とし、木材・建材の取扱いと住宅販売を二本柱とする会社。1691年(元禄4)の別子(べっし)銅山開坑とともに始まった住友家の山林事業は、明治以降、住友総本店、住友合資会社を経て、住友本社に継承された。第二次世界大戦後、住友本社の解散に伴い、住友本社の林業部門は6分割されたが、1955年(昭和30)に再統合され、住友林業が設立された。同社は国内材の供給とともに1956年に輸入材の取扱いに着手、62年には新建材の取扱いにも着手し、木材・建材の専門商社としての体裁を整えていった。1975年同社は東京と大阪にそれぞれスミリン住宅販売を設立、注文木造住宅を主体とする住宅事業に本格的に進出した。その後、東西のスミリン住宅販売は合併して住友林業ホームとなり、1987年には住友林業が住友林業ホームを吸収合併して住宅事業部とした。国内材の取扱い、木造在来工法の住宅建設で首位に立っている。資本金277億円(2008)、売上高7123億円(2008)、木材・建材部門38%、住宅部門59%。
[中村青志]
『住友林業株式会社社史編纂委員会編『住友林業社史』上下・別巻(1999・住友林業)』