デジタル大辞泉
「児玉花外」の意味・読み・例文・類語
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こだま‐かがい【児玉花外】
- 詩人。本名伝八。山口県出身。同志社予備校・東京専門学校を中退。片山潜などの影響をうけて「社会主義詩集」を出したが、発売禁止となる。のち、詩集「花外詩集」「ゆく雲」「天風魔帆」などを刊行。明治七~昭和一八年(一八七四‐一九四三)
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児玉花外 (こだまかがい)
生没年:1874-1943(明治7-昭和18)
詩人。山口県の生れ。本名伝八。東京専門学校その他を中退。1894年ごろから詩作を始め,片山潜らの影響によって社会主義に関心を持つようになり,労働者に心を寄せた詩を《東京独立雑誌》《早稲田文学》などに発表した。1903年に刊行を予定していた詩集《社会主義詩集》は近代詩集では最初の発禁処分を受けたが,《花外詩集》(1904),《ゆく雲》(1906)に社会主義的な詩その他を収め,民衆詩人の先駆者的な姿を示した。雑誌の詩選者として後進を指導したこともあったが,10年代からは目だった活躍を示さなかった。訳詩集《バイロン詩集》(1907),小説《源為朝》(1910),伝記物語《日本英雄物語》(1914)などの著書もある。
執筆者:乙骨 明夫
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児玉 花外
コダマ カガイ
明治期の詩人
- 生年
- 明治7年7月7日(1874年)
- 没年
- 昭和18(1943)年9月20日
- 出生地
- 京都
- 本名
- 児玉 伝八
- 学歴〔年〕
- 同志社予備校中退,仙台東華学校中退,札幌農学校予科中退,東京専門学校中退
- 経歴
- イギリスの詩人バイロンやバーンズに傾倒して詩作を始め、明治32年第一詩集「風月万象」を刊行。以後「社会主義詩集」「花外詩集」「天風魔帆」「ゆく雲」などの詩集を刊行。中でも「社会主義詩集」は、36年発行前に発売禁止となったため、昭和24年まで日の目をみなかった。大正12年明治大学の校歌「白雲たなびく」を作詩。昭和11年東京市の養育院に入り一生を終えた。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報
児玉花外
没年:昭和18.9.20(1943)
生年:明治7.7.7(1874)
明治から昭和の社会主義詩人。医師精斎,絹江の長男,京都生まれ。本名,伝八。同志社,仙台東華学校,札幌農学校,東京専門学校(早大)を,いずれも中退。バイロンに傾倒,詩作を始め,やがて片山潜らの社会主義運動に共鳴する。内村鑑三主宰の『東京独立雑誌』などに詩を寄稿。明治36(1903)年,それまでの作品を集め,『社会主義詩集』として出版しようとしたが,印刷直後,整版,版本一切を押収され,幻の詩集となった。花外の本領は「悲憤慷慨」の発想といわれるほどに時代に厳しかったが,それは多分に抽象的で,のちにプロレタリア文学が勃興した時代になっても,自らは社会主義の実践に参画せず,後進の詩人の指導に当たり著述家に徹した。著書に『花外詩集』(1904),『ゆく雲』(1906)などがある。<参考文献>河井酔茗『明治代表詩人』
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報
児玉花外【こだまかがい】
詩人。本名伝八。山口県生れ。東京専門学校中退。《早稲田文学》《東京独立雑誌》等に寄稿。詩作の一方,片山潜らの影響により社会主義に関心をもち,1903年出した《社会主義詩集》は詩集では日本で最初の発禁処分を受けた。《花外詩集》や,訳詩《バイロン詩集》などがある。
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児玉花外 こだま-かがい
1874-1943 明治-昭和時代前期の詩人。
明治7年7月7日生まれ。バイロンの影響で新体詩をつくる。片山潜(せん)らと交遊し,明治36年製本中の「社会主義詩集」が,詩集でははじめて発禁処分をうけた。明大校歌の作詞者として知られる。昭和18年9月20日死去。70歳。山口県出身。東京専門学校(現早大)中退。本名は伝八。詩集に「ゆく雲」など。
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児玉花外
こだまかがい
[生]1874.7.7. 京都
[没]1943.9.20. 東京
詩人。本名,伝八。バイロンに傾倒して詩作を始め,『社会主義詩集』 (1903) が発禁処分になったが,これを慰問激励した岩野泡鳴ら 59人の詩文を『花外詩集』 (04) に掲載,反骨を示した。文芸誌『新声』の詩欄選者となり,室生犀星,白鳥省吾,生田春月,正富汪洋らを育てた。晩年は不遇で東京養育院で没した。
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児玉 花外 (こだま かがい)
生年月日:1874年7月7日
明治時代の詩人
1943年没
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報
世界大百科事典(旧版)内の児玉花外の言及
【火鞭】より
…1905年(明治38)9月~06年5月まで9号発行され,《ヒラメキ》に合併。火鞭会発起人の児玉花外,小野有香,山田滴海,山口孤剣,中里介山,原霞外,白柳秀湖のほか,内田魯庵,木下尚江,徳田秋声などが執筆している。文学作品としては,かならずしも質の高いものばかりとはいえないが,〈批評を以て創作の隷属となすを弾劾し〉として批評のもつ意味を高めた。…
※「児玉花外」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」