八重葎(読み)ヤエムグラ

デジタル大辞泉 「八重葎」の意味・読み・例文・類語

やえ‐むぐら〔やへ‐〕【八重×葎】

雑草が幾重にも生い茂っているくさむら 夏》白百合しらゆりの花大きさや―/鬼城
「雨の中に―に濡れしょびれて居るのでなしに」〈鏡花・白鷺〉
アカネ科一年草または二年草。畑ややぶなどに生え、高さ約80センチ。よく分枝し、茎は四角柱で稜に沿って細く短いとげがあり、披針形の葉を6~8枚輪生。夏に淡黄緑色の小花をつける。果実は小さく、かぎ状のとげがあって衣服などに付着する。
カナムグラ別名

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精選版 日本国語大辞典 「八重葎」の意味・読み・例文・類語

やえ‐むぐらやへ‥【八重葎】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 幾重にも生い茂ったむぐら。うっそうと繁茂している雑草。多く、荒れた屋敷や庭にいう。
    1. [初出の実例]「思ふ人来むと知りせば八重六倉(やへむぐら)おほへる庭に珠敷かましを」(出典万葉集(8C後)一一・二八二四)
  3. アカネ科のつる性一年草または越年草。各地の原野路傍にふつうに生える。高さ〇・六~一メートル。茎には四稜と逆向きのとげがある。葉は狭倒披針形で同形の托葉と六~八枚輪生する。葉と托葉の縁には逆刺、先端には刺毛がある。夏、葉腋から花柄が伸び、先の四裂した緑黄色の細花が咲く。果実は球形で黒く熟す。漢名は拉拉藤で、猪殃殃は慣用名。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「さしも草、やへむぐら、つき草、うつろひやすなるこそうたてあれ」(出典:枕草子(10C終)六六)

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動植物名よみかた辞典 普及版 「八重葎」の解説

八重葎 (ヤエムグラ)

学名Galium aparine
植物。アカネ科の一~二年草

八重葎 (ヤエムグラ)

植物。クワ科のつる性一年草,薬用植物。カナムグラの別称

八重葎 (ヤエムグラ)

植物。葎類の総称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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