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公文書管理法

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

公文書管理法

各省でバラバラとなっている公文書の保存、作成などの統一ルールを定めたもの。薬害肝炎患者リストの放置や年金記録のずさんな管理が問題化し、自民党政権時に福田元首相が法制化を表明した。2009年6月の参院本会議で全会一致で可決、成立した。11年4月に施行の見通し。役所の判断で不都合な公文書が捨てられないよう、廃棄には首相の同意が義務づけられたほか、職員のメモ類も政策形成に影響を与えた場合は公開対象となる。

(2010-01-11 朝日新聞 朝刊 佐賀全県 1地方)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

公文書管理法
こうぶんしょかんりほう

中央省庁による公文書の作成、管理、保存、国立公文書館への移管、公表について統一ルールを定めた法律で、正式名称は「公文書等の管理に関する法律」(平成21年法律第66号)。薬害肝炎患者リストの放置など、ずさんな公文書管理への反省から、2009年(平成21)に成立し、2011年4月に施行される。公文書管理の徹底により、行政の政策決定過程が透明化されることが期待される一方、文書管理を担う国立公文書館の機能強化などが課題であるとの指摘も出ている。
 2007年ごろから、年金保険料の支払い記録が失われた「宙に浮いた年金」問題や、給油活動中の海上自衛隊補給艦「とわだ」の航海日誌廃棄などの実態が次々と明らかになった。文書管理が各省庁任せのうえ、国立公文書館への移管・保存には各省庁との協議が必要で、毎年100万部を超える公文書のうち公文書館に移管されるのは1%未満にとどまっていた。こうした状況を改めるため、福田康夫首相(当時)が、2008年の施政方針演説で公文書管理法制定の検討を表明し、法制化された。
 公文書管理法は公文書を「民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」と明記し、「将来の国民に説明する責務」があると位置づけた。文書作成時に統一基準に従った名称をつけ、将来保存すべきかどうかを決めるルールを導入。国立公文書館へ移管する文書の対象には、独立行政法人などの文書も含まれる。適正な文書管理を徹底するため毎年、各省庁には内閣総理大臣へ報告する義務が課された。また、内閣府に第三者機関の公文書管理委員会を設け、各省庁へ改善を勧告できる制度も盛り込まれた。[編集部]

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