コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

公示地価 こうじちか

知恵蔵の解説

公示地価

地価公示法(昭和44年法律第49号)に基づき、国土交通省毎年1回公示する標準地の価格のこと。「住宅地」「商業地」「宅地見込地」「準工業地」「工業地」「市街化調整区域内宅地」「市街化調整区域内林地」に分類される。全国の標準地を選定し正常な価格を公示することで、土地の取引価格に一定の指標を与え、土地取引の目安となるものである。また、公共事業用地の買収や補償金額を算定する際にも参考にされる。公示対象となる土地は、原則として都市計画法による都市計画区域だが、それ以外にも土地取引が相当見込まれるとして国土交通省令で定める区域も含まれる。
1地点に対して2名以上の不動産鑑定士が別々に現地を調査、近隣の土地の売買例や家賃収入などを考慮して下した評価をもとに、国交省の土地鑑定委員会が決定する。なお、建物が建っている場合でも更地の価格を推定する。
毎年1月1日時点の1平方メートル当たりの価格が3月に公表される。ちなみに2009年の公示地価の調査地点は28227地点。新聞などでは全国各都市の主要地点の商業地と住宅地の公示地価が掲載される(国交省のホームページではすべての公示地価が閲覧可能)。公表される地価は、土地の売買や資産評価をする際に適正な価格を判断する客観的な目安となるだけでなく、経済の動向を示す指標にもなっている。
ただ、土地の売買は、公示地価で取引されるわけではなく、多くは売り主が価格を決め、買い主がそれに合意した場合に成立する。実際に取引される地価を実勢地価を言い、一般的には公示地価の70%~120%程度だと言われているが、地価は需要と供給の関係で上下するので、人気のある土地は実勢地価の方がかなり高くなる場合もある。
なお、公示地価以外に公表される地価には、都道府県知事の公表する「基準地価」や国税庁の公表する「路線価」などがある。基準地価は、国土利用計画法に基づき、毎年7月1日時点で調査され、9月に公表される。こちらも土地売買など取引の指標となる。また、路線価は、相続税法に基づいて、毎年1月1日時点で調査され、7月に公表される。相続税、贈与税の算定基準となっている。

(金廻寿美子 ライター / 2009年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について | 情報

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

公示地価

全国の調査地点(2017年は約2万6千)の1平方メートルあたりの土地の価格。1月1日時点で不動産鑑定士が推定し、国土交通省が毎年3月に公表する。都道府県が調べて毎年9月に国交省が集計する「基準地価」、相続課税のために国税庁が調べて毎年7月に公表する「路線価」とともに土地取引の目安とされる。

(2017-03-22 朝日新聞 朝刊 2経済)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」朝日新聞掲載「キーワード」について | 情報

大辞林 第三版の解説

こうじちか【公示地価】

地価公示制度によって示される地価。土地公示価格。 → 地価公示制度

出典|三省堂大辞林 第三版について | 情報

世界大百科事典内の公示地価の言及

【国土庁】より

…単なる計画策定にとどまらず,国土総合開発に関して関係各省間の調整を図る権限を有する。なお土地鑑定委員会は毎年〈地価公示〉として,全国の都市計画区域から選んだ標準地の1月1日現在の公示地価を発表している(〈地価〉の項参照)。【黒田 満】。…

【地価】より


【地価の評価方法】
 1969年6月に地価公示法が公布され,70年以後,国土庁の土地鑑定委員会が標準地を選び,〈自由で正常な土地取引きの場合に成立する価格〉を公示している。これが土地公示価格(一般には公示地価)と呼ばれるものである。毎年1回,1月1日現在の価格が調査され,速報は4月初めに発表される。…

※「公示地価」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

公示地価の関連キーワードストック・インフレ進まない宅地供給上昇に転じた地価地価公示制度バブル経済固定資産税一物四価大阪圏物納

今日のキーワード

アウフヘーベン

ヘーゲル弁証法の基本概念の一。あるものを否定しつつも、より高次の統一の段階で生かし保存すること。止揚。揚棄。→アン‐ウント‐フュール‐ジッヒ →弁証法...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

公示地価の関連情報