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判検交流 ハンケンコウリュウ

デジタル大辞泉の解説

はんけん‐こうりゅう〔‐カウリウ〕【判検交流】

裁判所法務省検察庁の間の人事交流。裁判官検察官出向しあって互いの職務に就く刑事分野の交流は平成24年(2012)に廃止。裁判官が訟務検事となる交流は残される。
[補説]日弁連などは、刑事分野の交流のみならず、民事や行政訴訟の国側代理人の訟務検事に裁判官がなることに対しても、癒着や馴れ合いを招き公正を損ねるとして批判している。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

判検交流

東京弁護士会の調査によると、裁判官と検察官の人事交流は1949年から始まった。60年代ごろまでは裁判所から法務省への出向は年間数人だったが、徐々に増えて昨年度は30人を超えた。検事出身者が多い法務省側が民事裁判の実務に詳しい人材を必要とし、裁判所側には裁判官に知識や見聞を養わせる目的があった。出向後は訟務検事のほか、民法などの改正作業にあたったり人権擁護局などに配属されたりする。逆に裁判所に出向する検事は少なく、毎年0~2人程度。

(2012-04-07 朝日新聞 朝刊 3社会)

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百科事典マイペディアの解説

判検交流【はんけんこうりゅう】

裁判官が法務省へ出向し,国家賠償訴訟行政訴訟で国側の代理人を務める訟務検事となったり,あるいは民事局長として民事法改正作業などに従事したり,逆に検事が裁判所に出向して刑事裁判官になったりする制度(裁判官は法務省以外の中央官庁や民間企業で研修することもある)。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

判検交流
はんけんこうりゅう

判事や判事補である裁判官と、検察官が、互いの職務を経験しあうために人事交流を行うこと。裁判官が法務省へ出向し、国が被告となった賠償訴訟や行政訴訟で国側の代理人(訟務検事)を務めたり、また検事が裁判所に出向し、刑事裁判の裁判官になる制度で、第二次世界大戦終結後に法務省の専門家の不足を補う目的で始められた。しかし、刑事や民事にかかわりなく、裁く側と捜査する側が入れ替わったり、裁判所と法務省が近い関係をもったりすることは、公正な裁判のあり方をゆがめかねないという懸念が、日本弁護士連合会をはじめとする関係者から投げかけられていた。そのため、判検交流のうち、刑事分野における交流は、2012年(平成24)で廃止になった。一方、裁判官が法務省で訟務検事や民法の改正作業に携わるという、民事や行政分野における人事交流は縮小されたものの引き続き行われている。[編集部]

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