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前立腺癌 ぜんりつせんがん prostatic carcinoma

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

前立腺癌
ぜんりつせんがん
prostatic carcinoma

前立腺に発生する上皮性の悪性腫瘍で,70歳以上の高齢者に多い。欧米人に比して日本人には格段に少いが,近年急増している。骨,特に骨盤骨や腰椎に転移しやすい。初発症状は排尿困難,頻尿,便秘,骨転移のための腰痛など多彩であるが,癌が相当に進行するまで現れない。

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デジタル大辞泉の解説

ぜんりつせん‐がん【前立腺×癌】

前立腺にできる癌。排尿障害・排尿痛などがあり、ゆっくりと進行することが多く、骨などに転移することもある。

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監修:松村明
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百科事典マイペディアの解説

前立腺癌【ぜんりつせんがん】

前立腺に発生した癌。50歳以上に多く,発育は緩慢であるが進行すると会陰部の不快・重圧感や疼痛(とうつう)を生じ,血尿,尿道狭窄(きょうさく),排尿痛,排尿困難などを呈する。
→関連項目ハギンズ

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世界大百科事典 第2版の解説

ぜんりつせんがん【前立腺癌 prostatic cancer】

前立腺に発生する悪性腫瘍で,欧米では肺癌に次いで多い代表的な男性の癌である。日本ではそれほど多くはないが,最近は増加の傾向にあるといわれている。60歳以上の高齢者に多く,骨盤や脊椎などの骨と骨盤内リンパ節に転移を起こしやすい。症状は,癌に侵された前立腺で尿道が圧迫され,前立腺肥大症にみられると同様な排尿の障害が起こる。このほかに,骨転移による腰・背部の骨の痛みや,骨盤内リンパ節転移による神経の圧迫で坐骨神経痛などが初発症状として発現することもある。

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大辞林 第三版の解説

ぜんりつせんがん【前立腺癌】

前立腺にできる癌。高齢の男子に多く、骨盤や脊椎などの骨に転移しやすい。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

前立腺癌
ぜんりつせんがん

前立腺に発生する悪性腫瘍(しゅよう)。一般に欧米人、黒人に多い(人口10万人に対して100人以上)。アメリカでは肺癌に次いで男性の癌死亡率の第2位で、毎年4万人以上が死亡している。東洋人には少ない(人口10万人に対して10人程度)とされてきたが、日本でも1990年ころから急増し続けており注目されている。特徴的なのは、他の疾患で死亡した高齢者の解剖時に40~50%の高率で潜在性癌が発見され、とくに高齢になるほど多いことである。臨床的に診断される癌は40歳から80歳以上まで幅広い。食生活の欧米化が原因と考えられている。
 病理組織学的には約90%が腺癌である。その組織像からは、未分化型、中等度未分化型、分化型に分けられ、グリーソン・スコア(1~10点)で表す。進展の様式からは、前立腺内に存在するpT1、pT2、周辺組織に浸潤しているpT3、被膜を越えて周辺臓器に及んでいるpT4、周辺臓器やリンパ節に転移および遠隔転移をしているpT4M+N+に分類される。発生部位は被膜に近い前立腺の外側部に沿ったところに多いが、転移をおこすまではほとんど自覚症状を現さない例が多い。前立腺特異抗原(PSA)が腫瘍マーカー(癌の存在の可能性を示す物質)としてスクリーニングテスト(「異常なし」と「要精密検査」にふるい分けするテスト)にも用いられる。血液1ミリリットル中にPSA4.0ナノグラム以上ならただちに生検が必要である。
 確定診断は、会陰(えいん)部または直腸からの針生検によって得られた組織検査による。臨床診断は、直腸診(DRE、直腸内に挿入した手指により硬結に触れること)、超音波診断、X線検査、CTスキャンなどによる。骨に転移しやすいので、ラジオ・アイソトープによる骨スキャンは重要である。転移した癌では、PSAの急激な上昇がみられる。
 治療としては、女性ホルモン(エストロゲン)注射・内服、男性ホルモンの除去(精巣摘出などの去勢)が原則とされてきた(この治療法はアメリカの外科医C・B・ハギンズの発見で1966年ノーベル医学生理学賞受賞)。その後、合成された脳下垂体ホルモン(LH‐RHアナログ剤)の定期的注射によって、男性ホルモン(テストステロン)を枯渇状態に保つことが可能になった。そのほか、男性ホルモンそのものの作用を抑える薬も開発され使われている。しかし、このホルモン治療に該当するのは全体の約70%で、とくにグリーソン・スコア7以上の未分化型の癌は女性ホルモンに抵抗を示す。そのため、初期の癌は手術療法で摘出するのが原則であり、前後にホルモン治療も行われる。放射線療法もpT3の症例には外照射、pT2までなら放射能シードのインプラント(放射能を出す針を何本も前立腺に埋め込む方法)が行われる。すでに骨に転移している症例、手術後再発した例、各種の薬物治療や抗癌化学療法にも抵抗して広がった癌に対しては、代替医療・補完医療alternative medicineとして、食事療法、生活指導、植物エキス、菌糸類、漢方などがアメリカで積極的に開発されている。[田崎 寛]

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