大脳皮質の中心溝より前の部分で、第一次運動野(4野)、運動前野(6野)、前頭前野(9、10、11野)、眼窩(がんか)野(12、13、14野)等がある。ヒトでもっともよく発達し、大脳皮質全体の3分の1を占める。第一次運動野と運動前野は随意運動に関与しているが、前頭前野は、注意、思考、意欲、情操の「座」となっている。前頭前野が障害されると、注意を集中することができなくなったり、ある一つの動作のみを繰り返し、別の動作に変えることがむずかしくなったりする(これを固執傾向という)。また、自発行動が減り、自分や周囲に対して無関心となる。なお、左半球には、ことばをしゃべるのに必要な運動性言語中枢(44、45野)があり、ここが障害されると発声はできても話すことができなくなる。
ポジトロンCT(陽電子を用いたCTの一検査法)を用いた脳の研究により、前頭葉は、その部位によって異なる機能を営んでいることがわかってきた。今後はさらに技術的な進歩とともに、前頭葉の機能局在に関しての詳しいデータが出されてくることであろう。
[鳥居鎮夫]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新