創学校啓(読み)そうがっこうけい

精選版 日本国語大辞典 「創学校啓」の意味・読み・例文・類語

そうがっこうけい サウガクカウケイ【創学校啓】

江戸中期の国学書。一巻荷田春満著か。享保一三年(一七二八成立幕府諸藩学校教育儒仏の学に偏していることを批判し、日本古来の道を明らかにするために国学の必要を説き、皇国学学校建設を幕府に請願したもの。創国学校啓。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「創学校啓」の意味・読み・例文・類語

そうがっこうけい〔サウガクカウケイ〕【創学校啓】

江戸中期の国学書。1巻。荷田春満かだのあずままろ著。享保13年(1728)成立。幕府・諸藩の学校教育が儒教中心主義であることを批判し、国学を中心とした学校の設立を幕府に進言したもの。創造倭学校啓。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

山川 日本史小辞典 改訂新版 「創学校啓」の解説

創学校啓
そうがっこうけい

「創国学校啓」「荷田大人啓」とも。1728年(享保13)皇国学専門の学校を京地に設立するよう幕府に請願した上表書。荷田春満(かだのあずままろ)著。草稿では幕府奥小納戸(こなんど)役大島運平にあてたが,実際には提出されなかった。大坂の漢学校懐徳堂の官許に刺激をうけたもの。98年(寛政10)荷田信郷(のぶさと)らが文飾を加え,春満の歌集「春葉集」に合刻してはじめて刊行幕末から近代にかけて平田篤胤(あつたね)の門流が再刊。日本の律令正史中核とする国史と,「万葉集」「古今集」を手本とする歌学の再興を柱とし,神道家流の牽強付会を排し,古語・古義・古道の学問的な考究を提唱する。「日本思想大系」所収。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

旺文社日本史事典 三訂版 「創学校啓」の解説

創学校啓
そうがっこうけい

江戸中期,荷田春満 (かだのあずままろ) の著した国学書
1728年成立。幕府の要職に進言した文書。内容は日本固有の古道研究が衰えているのを是正して,国学の振興をはかり,国学校の創設の要を説いたもの。

出典 旺文社日本史事典 三訂版旺文社日本史事典 三訂版について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android