力役(読み)リキエキ

デジタル大辞泉 「力役」の意味・読み・例文・類語

りき‐えき【力役】

体力を要する仕事力仕事肉体労働。りょくえき。
「総ての―に争うて従事し」〈逍遥・内地雑居未来之夢〉
りきやく(力役)

りき‐やく【力役】

国家から課される労役律令制では、雑徭りきえき。

りょく‐えき【力役】

りきえき(力役)1」に同じ。
「兵制一般の法を設くるは其―を尽さしむるにあり」〈新聞雑誌二〉

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精選版 日本国語大辞典 「力役」の意味・読み・例文・類語

りき‐やく【力役】

  1. 〘 名詞 〙 国家から賦課される労役。令制では、庸役と雑徭がこれにあたる。雑役。えだち。りきえき。
    1. [初出の実例]「勅、修理陸奥城柵。多興東国力」(出典続日本紀‐天平神護二年(766)四月壬辰)

りき‐えき【力役】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 力仕事。荒仕事。肉体労働。
    1. [初出の実例]「其父は〈略〉蒸気の火焚きを業とし終歳力役して家族の衣食を給するにも足らざる程の次第にて」(出典:西洋事情(1866‐70)〈福沢諭吉〉外)
  3. りきやく(力役)孟子‐尽心・下〕

りょく‐えき【力役】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 力仕事。肉体労働。りきえき。
    1. [初出の実例]「今般士卒合併兵制一般の法を設くるは其力役(リョクエキ)を尽さしむるにあり」(出典:新聞雑誌‐二号・明治四年(1871)五月)
  3. りきやく(力役)

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普及版 字通 「力役」の読み・字形・画数・意味

【力役】りよくえき・りきえき

夫役。〔孟子、尽心下〕布縷(ふる)の征(税)・粟米の征・力役の征り。君子、其の一を用ふるときは、其の二を(ゆる)うす。

字通「力」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の力役の言及

【一条鞭法】より

…中国,明代後期より清初にかけて行われた税法。従来多くの項目に分かれて割り当てられていた租税,力役(徭役(ようえき))を銀納化し,各項目を一条にまとめて銀で納入させることにしたのがこの税法である。一条編法と記すのが正しいとされるが,単に条鞭とも一条法と記すこともある。…

【雇役】より

…日本の古代の力役制度。地方の役民を強制的に中央に差発し,対価と食料をあたえて造寺や平城京,難波京,平安京など朝廷の土木工事に従事させた。…

【賦役】より

…すなわち賦役の語は,おおまかにいって一つは徭役,二つは田賦すなわち土地税と徭役の両者を意味する意義の変遷があったのである。秦・漢から明代中期では,賦役は徭役を意味したので,ここでは徭役(力役(りきえき)ともいう)の意味で,そのありようをみる。 徭役は国家の賦課する義務労働で,田賦とならぶ人民の二大負担となっていた。…

※「力役」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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