動物の謝肉祭(読み)ドウブツノシャニクサイ

デジタル大辞泉 「動物の謝肉祭」の意味・読み・例文・類語

どうぶつのしゃにくさい【動物の謝肉祭】

原題、〈フランスLe carnaval des animauxサン=サーンス管弦楽曲。1886年作曲。全14曲。他の作曲家の作品を風刺的に用いていたため、生前には出版されなかった。第13曲「白鳥」は作曲家自身の作品であり、チェロ独奏曲として演奏される。

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精選版 日本国語大辞典 「動物の謝肉祭」の意味・読み・例文・類語

どうぶつのしゃにくさい【動物の謝肉祭】

  1. ( 原題[フランス語] Carnaval des Animaux ) 管弦楽組曲。一八八六年、サンサーンス作。全一四曲からなり、第一三曲の「白鳥」はチェロ独奏曲としても有名

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百科事典マイペディア 「動物の謝肉祭」の意味・わかりやすい解説

動物の謝肉祭【どうぶつのしゃにくさい】

サン・サーンスの全14曲からなる組曲。《Carnaval des Animaux》。1886年の作曲で,同年私的な集いで演奏されたのち第13曲の《白鳥》を除いて作曲者の生前には再演の機会がなく,1922年ピエルネの指揮で公開初演。2台のピアノを含む室内楽,2台のピアノとオーケストラの2つの版がある。ライオンゾウピアニスト化石などを戯画的に描いた作品で,オッフェンバックベルリオーズの作品,自作の交響詩《死の舞踏》(1874年)などが巧みに〈引用〉されたパロディ音楽の傑作。《白鳥》はのちにピアノ伴奏付に編曲され,チェロ小品として人気が高い。→フォーキン

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「動物の謝肉祭」の意味・わかりやすい解説

動物の謝肉祭
どうぶつのしゃにくさい
Le Carnaval des Animaux

フランスの作曲家サン・サーンスが小編成の管弦楽のために書いた14曲からなる組曲。1886年、謝肉祭最終日の音楽会のために作曲したもので、人間(ピアニスト)を含むさまざまな動物がユーモラスに、あるいは皮肉を込めて描かれている。とくに第13曲の「白鳥」Le Cygneはピアノ伴奏付きチェロ独奏曲に編曲され、広く親しまれるようになった。また第四曲「亀(かめ)」や全部の動物が勢ぞろいする「終曲」では、オッフェンバックの喜歌劇天国地獄』の旋律を借用するなど他の作品からのパロディーもあり、多彩な効果をあげている。

[三宅幸夫]

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デジタル大辞泉プラス 「動物の謝肉祭」の解説

動物の謝肉祭

フランスの作曲家サン・サーンスの管弦楽曲(1886)。原題《Le carnaval des animaux》。全14曲。第13曲『白鳥』はチェロ独奏曲としても人気がある。

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世界大百科事典(旧版)内の動物の謝肉祭の言及

【コントラバス】より

…作品としては,コントラバスの名手ドラゴネッティの協奏曲が有名で,弦長の長い弦楽器が自然ハーモニックスを出しやすいという利点を生かして華やかな効果を出している。室内楽ではシューベルトの五重奏曲《鱒》,またこの楽器のユーモラスな一面をとらえたサンサーンスの《動物の謝肉祭》の中にある〈象〉もおもしろい。指揮者のクーセビツキーはコントラバス奏者でもあり,自作にコントラバス協奏曲のほか《シャンソン・トリステ》や《小さなワルツ》などの小品もある。…

【サン・サーンス】より

…R.ビュシーヌ,フォーレ,C.フランクなどとともに国民音楽協会を設立(1871),フランスの若手作曲家に作品演奏の場を与えることに貢献する一方,著述家としては反ワーグナー,反印象派の論陣を展開した。代表作には交響詩《死の舞踏》(1874),室内楽曲《動物の謝肉祭》(1886),《ピアノ協奏曲第2番》(1868),《同第4番》(1875)などがある。【片山 千佳子】。…

※「動物の謝肉祭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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