北マリアナ連邦(読み)きたまりあなれんぽう(英語表記)Commonwealth of the Northern Mariana Islands

日本大百科全書(ニッポニカ) 「北マリアナ連邦」の意味・わかりやすい解説

北マリアナ連邦
きたまりあなれんぽう
Commonwealth of the Northern Mariana Islands

太平洋西部、ミクロネシアにあるアメリカ自治領。グアム島を除くマリアナ諸島が、1976年自治領化を決め、78年自治政府を発足させてアメリカ自治領北マリアナ連邦となった。首都はサイパン島ガラパン。面積471平方キロメートル、人口8万1500(2001推計)。うちサイパン島に約7万5800が集中し、ついでロタ島3100、テニアン島2600と、極端に差がある。

 小笠原(おがさわら)諸島とグアム島を連ねるマリアナ諸島は延長560キロメートルに及び、火山性の16の島からなるが、うち3島は群島をなすので、島名としては14が数えられる。すなわち北からウラカス島(またはパハロス島)、マウグMaug三島、アスンシオンAsuncion島(またはサン・イグナシオSan Ignacio島)、アグリハンAgrihan島、パガンPagan島、アラマガンAlamagan島、ググアンGuguan島、サリガンSarigan島、アナタハン島、メディニーヤMedinilla島、サイパン島、テニアン島、アグイハンAguijan島、ロタ島(またはルタ島、ザルパネ島)で、最高点はアグリハン島の965メートル。また、マウグ三島は、沈降して火口壁の三つの峰が中にラグーン潟湖(せきこ))を囲んだ形になったものである。全域にわたってサトウキビコプラ産出があるが、1960年代以降テニアン島などでは牧牛も行われる。

 本来、チャモロ人が居住して強大な部族国家を形成していたが、1668年以来スペイン領となり、当時のスペイン国王の母マリアナ女王の名をつけた。1898年グアム島がアメリカ領となり、他は同年ドイツが購入した。第一次世界大戦後、日本の委任統治領、第二次世界大戦後はアメリカ信託統治領となっていた。マリアナ諸島は旧称ラドローネLadrone諸島。

[大島襄二]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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