北山杉(読み)キタヤマスギ

デジタル大辞泉 「北山杉」の意味・読み・例文・類語

きたやま‐すぎ【北山杉】

京都市北部から産する杉。磨き丸太として、室町時代から茶室数寄屋に重用された。現代では高級建築材として床柱などに用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「北山杉」の意味・読み・例文・類語

きたやま‐すぎ【北山杉】

  1. 〘 名詞 〙 京都の北山付近から産する杉。高級建築材の北山丸太として知られる。
    1. [初出の実例]「北山杉のまっすぐに、きれいに立ってるのをながめると」(出典:古都(1962)〈川端康成〉北山杉)

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改訂新版 世界大百科事典 「北山杉」の意味・わかりやすい解説

北山杉 (きたやますぎ)

京都市北山地方の民間で生産される特殊な杉材。室町時代から北山磨丸太(みがきまるた)の名で知られ,台杉丸太とも北山丸太とも称された。京都に近接する北山地方の杉植伐林業は1000年以上の歴史をもつといわれるが,台杉林業,すなわち1本の杉台木(台杉=株木)から数本の通直な幹を育て,下から順次枝を払って節をなくし,目的に合ったものから抜き伐り,磨いて利用する〈磨丸太〉の技法は,応永年間(1394-1428)に始まると伝えられる。この台杉丸太が著名になるのは〈茶の湯〉の流行につれて,茶室建築の発達する室町中期以後であるが,そのころから産地では普通丸太(北山丸太,白杉丸太)と垂木丸太(カイフともいう)の別を生じるようになり,前者はおもに茶室・書院の柱や桁に,後者軒先の垂木や天井縁に用いられた。この両者とも近世城郭や邸宅内に設けられる書院・茶室には重用され,その後は普通住宅の柱などにも多く使用されるようになった。
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事典 日本の地域ブランド・名産品 「北山杉」の解説

北山杉[工芸用具・工芸材料]
きたやますぎ

近畿地方京都府地域ブランド
京都府北山地方及びその周辺で植林した杉の原木。応永年間(1394年〜1428年)頃から、北山丸太の原木として植林された。北山杉は1974(昭和49)年、京都府の木に選定。2008(平成20)年2月、特許庁地域団体商標に登録された。商標登録番号は第5111905号。地域団体商標の権利者は、京都市森林組合・京北森林組合・美山町森林組合・日吉町森林組合・八木町森林組合。

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