十全大補湯(読み)じっせんたいふとう

精選版 日本国語大辞典 「十全大補湯」の意味・読み・例文・類語

じっせん‐たいふとう‥タイフタウ【十全大補湯】

  1. 〘 名詞 〙 漢方薬方一つ人参白朮(びゃくじゅつ)当帰(とうき)茯苓(ぶくりょう)桂枝などから成り、慢性的諸病による衰弱疲労、たとえば貧血食欲不振・羸痩(るいそう)などに用いられる。
    1. [初出の実例]「十全大補湯〈新薬〉、今日重種献之、則服用」(出典実隆公記‐明応七年(1498)四月一三日)

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病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「十全大補湯」の解説

十全大補湯

(大杉製薬、大峰堂薬品工業、クラシエ薬品、康和薬通、小太郎漢方製薬、三和生薬、ジェーピーエス製薬、ツムラ、帝國漢方製薬、帝國製薬、東洋薬行、本草製薬)


 病後の体力低下食欲不振貧血などの治療薬で、病後や手術後、あるいは慢性的な病気のために、体が疲労・衰弱している、体質が虚弱な人に用います。


①ほかに薬を用いているときは、あらかじめ医師に報告してください。


②過敏症状、肝機能障害、黄疸おうだんが現れたら、服用を止め、すぐ医師に報告してください。


③副作用として、食欲不振、下痢といった胃腸症状をおこすことがあります。


④長期間用いているときに、血圧の上昇、むくみ、体重増加、脱力感、手足けいれん麻痺まひなどの異常を感じたら、服用を中止し、すぐに医師に報告してください。


⑤指示された期間用いても症状が改善しないときは、医師に報告してください。

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漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典 「十全大補湯」の解説

じゅうぜんたいほとう【十全大補湯】

漢方薬の一つ。生薬(しょうやく)当帰(とうき)人参(にんじん)桂皮(けいひ)川芎(せんきゅう)芍薬(しゃくやく)地黄(じおう)蒼朮(そうじゅつ)または白朮(びゃくじゅつ)茯苓(ぶくりょう)黄耆(おうぎ)甘草(かんぞう)などを含む。宋(そう)代の医学書『和剤局方(わざいきょくほう)』などに処方が示されている。病後の体力回復、疲労倦怠(けんたい)胃腸虚弱貧血などに用い、食欲不振、栄養不良、手足の冷えといった症状をともなうとき、とくに有効とされる。体力の弱っている人がおもな対象。

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