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十六島 じゅうろくしま

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

十六島
じゅうろくしま

千葉県北東部から茨城県南部にまたがる利根川下流の干拓地。香取市神崎町稲敷市に広がる。天正 18 (1590) 年江戸崎城主土岐氏の家臣,石田主馬亮が干拓を申請,着手より約 50年を要して完成した。利根川の前身,常陸川と霞ヶ浦に挟まれた低湿地に 16の新田 (上之島,結佐〈けっさ〉,中島,松崎,六角,長島,西代,大島,三島,境島,扇島,中洲,加藤洲,八筋川,磯山,卜杭〈ぼっくい〉) を造成したためこの名がある。低湿地のため,水田地帯には輪中が形成されている。早場米の産地として有名。水郷筑波国定公園に属し,観光客が多く,加藤洲十二橋は水郷情緒に富む名所。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

十六島
じゅうろくしま

千葉県北部、利根(とね)川下流低地にある香取(かとり)市の一地区。かつて香取海(かとりうみ)が深く湾入していたが、江戸時代に利根川の河道が銚子(ちょうし)方向へと変えられ、低湿地が形成された。1590年(天正18)に帰農した武士団が上之島(かみのしま)の新田開発を行い、以後1640年(寛永17)までに西代(にししろ)、八筋(やすじ)川、長島、六角、三島、大島、扇(おうぎ)島、境島、卜杭(ぼっくい)、加藤洲(かとうず)、結佐(けっさ)、中島、松崎、中洲(なかず)、磯山(いそやま)を開拓して十六島とよばれるようになった。江戸幕府が常陸(ひたち)佐竹藩領との境界防御を意図して新田を開かせたといわれ、集落は常陸利根川と横利根川沿岸の微高地上に島状に分布し、島の地名が多い。1957年(昭和32)に利根川特定地域総合開発事業の一環として、一帯の干拓、土地改良が進められ、早場米の産地として生産性を向上させた。[山村順次]

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世界大百科事典内の十六島の言及

【平田[市]】より

…明治末に開通した山陰本線が平田を通らなかったため,商業機能も今市(出雲市)に中心が移った。日本海側には小伊津,十六島(うつぷるい)などの漁村が多く,十六島はノリの産地で知られる。また,中海新産業都市の一部に指定されたことから,企業誘致も進められている。…

【水郷】より

…利根本流,横利根川,北利根川,霞ヶ浦,外浪逆浦(そとなさかうら),北浦の沿岸に広がり,水郷筑波国定公園に指定されている。古代には香取海といわれた流海で,中世に利根川水系の堆積作用で沖之島などの川中島が形成され,近世初期の利根川の河道付け替え以後急速に陸化が進み,十六島(じゆうろくしま)などの新田開発が進展した。水郷の中心の十六島はかつてはエンマという水路が縦横に掘られ,灌漑,排水路として,また交通路として利用された。…

※「十六島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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