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半跏思惟像 はんかしゆいぞう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

半跏思惟像
はんかしゆいぞう

「はんかしいぞう」ともいう。仏像の像形の一つで,台座に腰をおろし,右足を曲げて左足の膝頭に載せ,右手を曲げて指先を頬に当てて思索にふける姿の像。悉多太子や弥勒菩薩の像に多くみられ,広隆寺弥勒像や中宮寺の観音像は日本における代表的な作例

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

半跏思惟像

仏像彫刻の形式の一つ。通常は左脚を垂れ、右脚を曲げて左の膝頭(ひざがしら)にのせて腰かけ、右手を頬のあたりに上げて思索にふける姿を表す。奈良県斑鳩町の中宮寺にある飛鳥時代の国宝仏像などが有名。

(2017-01-14 朝日新聞 朝刊 1総合)

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デジタル大辞泉の解説

はんかしゆい‐ぞう〔‐ザウ〕【半×跏思×惟像】

仏像彫刻で、台座に腰掛け、左足を垂らし、右足は左足のひざの上にのせ、右手をほおにつけて思考する姿のもの。日本では弥勒菩薩(みろくぼさつ)像に多くみられる。はんかしいぞう。

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百科事典マイペディアの解説

半跏思惟像【はんかしいぞう】

台座に腰掛けて左足は垂下し右足は左大腿(だいたい)部にのせ,右手の指を軽く頬(ほお)にあてた姿の仏像。早くはガンダーラ地方の菩薩像に見られ,中国において弥勒信仰の隆盛にともない弥勒菩薩の像となった。

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世界大百科事典 第2版の解説

はんかしいぞう【半跏思惟像】

台座に腰掛け,左足だけ垂下するが右足は足先を左大腿部にのせて足を組み,折り曲げた右膝頭の上に右肘を突いて右手を軽く右頰にふれて思索する姿勢の像。座法のうちで一方の足先を他方の大腿部の上にのせて組む座り方半跏趺坐(ふざ)というが,半跏思惟像の座り方は,下になる足を台の下へ踏み下げた形となる。この形式の像は,ガンダーラ地方の菩薩像の中に早くも表現されるが,中国では北魏時代の敦煌莫高窟(ばつこうくつ)第259窟,雲岡石窟第6洞などの菩薩像(彫像)に見られる。

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大辞林 第三版の解説

はんかしいぞう【半跏思惟像】

仏像彫刻で、思索している弥勒菩薩みろくぼさつの姿につけた名。台座に腰をおろし、左足を垂らし、右足を曲げて左ひざの上に置き、右手でほおづえをつく。中宮寺・広隆寺などのものが有名。はんかしゆいぞう。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

半跏思惟像
はんかしいぞう

仏像の姿勢の一種。「はんかしゆいぞう」ともいう。腰を掛けた形の倚像(いぞう)の一つで、片脚を垂下し、もう一方の脚を垂下脚の膝(ひざ)の上にのせた姿を半跏座(普通の坐像(ざぞう)は結跏趺坐(けっかふざ))と称するが、さらに右手を頬(ほお)のあたりにあげ、思索する形をとっているのでこうよぶ。半跏像の多くは左脚を垂下しているが、右脚を垂下することもある。この姿は弥勒菩薩(みろくぼさつ)に多くみられ、また中国では悉達多(しっだるた)太子(釈尊の出家以前の時代)の思索する姿として六朝(りくちょう)時代(3~6世紀)から多くみられ、日本では、朝鮮の三国時代、とくに新羅(しらぎ)の仏像の影響で、飛鳥(あすか)時代から奈良時代(7、8世紀)にかけて、弥勒菩薩として制作された例が多い。京都・広隆寺の二体、奈良・中宮寺の本尊(以上国宝)、大阪・野中寺(やちゅうじ)の金銅弥勒菩薩像(重文)などはその例である。[佐藤昭夫]

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世界大百科事典内の半跏思惟像の言及

【如意輪観音】より

…しかし通常は二臂像と六臂像である。如意輪観音は奈良時代より広く信仰され,多くの造像例を見るが,ことに半跏思惟(はんかしい)像をもって如意輪観音とする見方が古くより行われた。作例としては法隆寺像,広隆寺像等があり,図像としては四天王寺像がよく知られている。…

【仏像】より


【定義】
 仏教において主として礼拝の対象とされる彫刻や絵画による形像。一般的には彫像のみを指すことが多く,絵画によるものは仏画と呼んで区別する。仏画についてはその項を参照されたい。また仏陀の像のみを指す場合と,仏教の尊像すべてを総称して仏像と呼ぶ場合とがあり,前者を仏陀像,後者を仏教像として区別する必要がある。仏陀像は元来は仏教の開祖である釈迦仏に限られていたが,やがて過去仏や千仏の思想を生み,大乗仏教では阿弥陀,阿閦(あしゆく),薬師,毘盧遮那(びるしやな),大日(だいにち)などの仏陀(如来ともいう)が考え出された。…

※「半跏思惟像」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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