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弥勒信仰 みろくしんこう

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大辞林 第三版の解説

みろくしんこう【弥勒信仰】

弥勒菩薩を本尊とする信仰。死後、弥勒の住む兜率天とそつてんへ往生しようとする上生思想と、仏滅後五六億七千万年ののち、再び弥勒がこの世に現れ、釈迦の説法にもれた衆生を救うという下生思想の二種の信仰から成る。インドに始まり、日本には推古朝に伝来し、奈良・平安時代には貴族の間で上生思想が、戦国末期の東国では下生思想が特に栄えた。天寿国曼荼羅繡帳まんだらしゆうちようや「日本霊異記」にもその信仰がみられる。

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(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版の解説

みろくしんこう【弥勒信仰】

インドに成立し,東南アジア東アジアの諸民族に受容された弥勒信仰は,未来仏である弥勒菩薩(マイトレーヤMaitreya)に対する信仰で,仏教に内包されたメシアニズムである。弥勒菩薩は釈尊入滅の56億7000万年後に,弥勒浄土である兜率天(とそつてん)よりこの世に出現し,竜華樹の下で三会にわたって説法し,衆生救済を果たすと信じられている。インドにおける弥勒信仰の前身の一つは,ヒンドゥー教における救済者カルキの存在である。

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世界大百科事典内の弥勒信仰の言及

【鹿島信仰】より

…災厄を送り出す代りに幸運をもたらしてくれる,そうした境の両義的性格が鹿島信仰の特徴といえる。鹿島踊鹿島神宮弥勒信仰【宮田 登】。…

【蔵王権現】より

…《本朝法華験記》に,849年(嘉祥2)に没した僧転乗が生前金峰山の金剛蔵王宝前に参詣した話を載せているので,平安初期に奉斎されていたことは確実である。平安中期に弥勒(みろく)信仰が盛んになり,金峰山は弥勒浄土の兜率(とそつ)内院に擬せられ,金剛蔵王は弥勒の化身とされた。これによって御嶽詣(みたけもうで)するものが多く,金峰山は天下第一の霊験所,蔵王は日域(日本)無二の化主とまでいわれた。…

【浄土教】より

… 兜率天で修行中で,釈迦没後56億7000万年にこの地上におりてきて竜華三会の説法を行うとされる弥勒菩薩を信仰する弥勒浄土信仰には,弥勒下生信仰と弥勒上生信仰の二つがあり,それぞれ《弥勒成仏経》《弥勒下生経》と《弥勒上生経》に説かれていて,これらを〈弥勒三部経〉とよぶ。中国における弥勒浄土信仰は,道安とその門弟に始まるとされ,法顕も西域やインドの弥勒信仰を伝え,北魏時代には隆盛をきわめ,竜門石窟の北魏窟,つまり5世紀末から6世紀前半にかけての時期には弥勒像が目だつ。しかし,隋・唐時代になると阿弥陀仏の西方浄土信仰にとってかわられる。…

【新羅】より

… 金銅造彫刻は,小金銅仏が圧倒的に多く,国立中央博物館の薬師如来立像やソウル三陽洞発見の観音菩薩立像,慶尚北道善山発見の観音菩薩立像などが6世紀後期の制作として注目される。また,7世紀初期から中期にかけて造立されたと考えられている半跏思惟像は,三国の統一を目ざした新羅の支配階層,とりわけ,花郎徒の熱烈な弥勒信仰を背景として制作されたものといわれている。 660年に百済を,668年に高句麗を討って三国統一に成功した新羅は,単に領土の統一を行ったばかりでなく,百済や高句麗の優れた文化を吸収して,新しい統一新羅の美術として結実させている。…

【布袋】より

…滅後はさらに俗信が加わって,その像を画いて福を祈る風が生まれ,水墨画のテーマとなる。近代は弥勒信仰の拡大とともに,いずれの寺でも,宗派を問わず,その木像を祭るようになり,観世音菩薩とあわせて,民衆にもっとも魅力のある尊像となる。日本でも,早くより七福神の一人として,招福の神とみられるが,黄檗宗の伝来によって,その信仰がいよいよ強まり,今日に至る。…

※「弥勒信仰」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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