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野点 のだて

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

野点
のだて

野掛け,ふすべ茶ともいう。野外で自然を背景に茶筵 (むしろ) を延べて景色を賞しながら行う茶会。土を掘り石を積んで炉をつくり,木の枝に釜をつるし,携帯用の茶箱を用い,谷川の水を汲み,落ち葉や枯れ枝などを拾って燃料にするなど,季節や場所により工夫して楽しむ。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉の解説

の‐だて【野点】

野外で、茶をたてること。また、野外で催す茶会。野掛(のがけ)。

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百科事典マイペディアの解説

野点【のだて】

野外でたてる茶の湯。自然の風景を背景に,茶むしろを敷き,炉を掘って茶をたてる。《南方録》に1587年千利休豊臣秀吉のために箱崎(博多)の海浜の松原で松葉をかきよせ,これを燻(ふす)べて湯を沸して茶を点てた,とする記述があり,これが同年の北野大茶湯に引きつがれた。

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世界大百科事典 第2版の解説

のだて【野点】

屋外に点茶の場所を設定して,茶(薄茶)を供することを野点という。この様式についての記述は《南方(なんぼう)録》が最も詳細で,〈野ガケ(掛)〉また〈フス(燻)ベ茶ノ湯〉と表記し〈野駆〉〈狩場〉での茶会の意としている。同書〈滅後〉の巻に,天正15年(1587)6月に九州征伐のおり博多(箱崎)に駐留した豊臣秀吉に,海浜の松原で千利休が松葉をかきよせ,これを燻(ふす)べて湯を沸かし茶を点(た)てたとあり,さらに同書には九州大善寺山,京都糺森(ただすのもり)での事例が掲げられている。

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大辞林 第三版の解説

のだて【野点】

( 名 ) スル
野外で茶をたてること。野外で行う茶の湯。野掛のがけ

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(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

野点
のだて

屋外で茶を点(た)てること、または野外で行われる茶会のこと。古くは野山に出て遊ぶ野遊びのことを野がけ(懸)と称したため、野点のことを野懸茶といった。また松葉などを燻(ふす)べて湯を沸かし、茶を点てる風情に興趣を感じたところから「ふすべ茶の湯」とも称した。
 その最初は、通常、『南方録(なんぽうろく)』に記述される大善寺山(福岡県久留米(くるめ)市)での茶会とされる。それは1587年(天正15)島津氏征伐に出かけた豊臣(とよとみ)秀吉の供をした千利休(せんのりきゅう)が、大善寺山と箱崎の松原(福岡市箱崎)で茶会を催したというもので、松葉をかき寄せてさわさわと湯を沸かし、松風の声、煙の立ち上る体(てい)がおもしろいとして、秀吉は、そのときの利休の働きを大いに褒めたたえたという。利休は、野懸を、単なる野遊びになることを戒め、主客がともに清廉潔白を第一とし、野外であるため客の目が周辺の景に移りやすいので、茶のほうへ心を向けるよう作意することがたいせつであるということを心得として説いた。また野点には定法がないから、点前(てまえ)・道具ともに定法以上の重い法があるということを厳しく求めた。野点の釜(かま)は松の枝から鎖で吊(つ)ったり、3本竹を組んで吊ったりして、茶器一式がコンパクトに収められた旅箪笥(たびだんす)、短冊箱(たんざくばこ)、茶箱(ちゃばこ)、茶籠(ちゃかご)などの携帯用のものを使ってきた。近代に入ってからは、各流儀の家元が立礼(りゅうれい)棚を好み、それを使って野外で点前ができるように工夫されている。ともあれ、各自が創意・工夫をしながら、野外での茶の趣向を凝らすことが野点の茶の楽しみとなっている。[筒井紘一]

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